細々と更新しています
バス雑誌の感想めいたものを月末に更新している拙ブログ。奇数月は「バスマガジン」の最新号についてをもはやルーチンワークとして書いていますが、9月と11月の刊行分は例年通り翌月の更新となりますのであしからず。延ばしたからといって、たいしたこと書いていないんですけどね。 ただ、月末に感想めいたものを書いておきたいお年頃。というわけで、今回は『BJハンドブックシリーズS93 福島交通』です。 福島200か1090.PDG-LR234J2(09年車)。2016年9月に記録。 BJハンドブックシリーズでは初登場となる福島交通。 路線バスは福島県の中通りをメインに路線網を展開しているほか、飯坂温泉への鉄道線など、社名の通り福島県を代表する交通事業者です。福島交通はグループの貸切専業者を既に整理したことや、賃金抑制のための分離子会社を持たないため、本作は『S87 都営バス』以来となるタイトル事業者オンリーな1冊となっています。 内容は、車両編・歴史編・紀行編の3部構成。「終点の構図」は1971年に廃止された軌道線の駅舎が今も残る掛田駅前。紀行編は「磐城の伝統と伝説を訪ねる」と題し、郡山から白河を小野・石川を経由してめぐる1泊2日の乗り歩きルポとなっています。福島交通全域を巡るとなると、相馬から白河までタイトなスケジュールの路線バス乗り継ぎ旅となってしまいますが、たまにはそんな紀行編も読んでみたいもの。 さて、福島交通が趣味誌で大きく取り上げられたのは、みちのりホールディングス傘下となってから間もない2010年5月刊行の『バスマガジン 41号』以来でしょうか。2010年時点で三菱ふそう以外のメーカーの車両が既に登場していましたが、さらにバラエティに富んだ在籍車両となったことを車両編の掲載リストで実感。このような状況になると、保有株式の関係で三菱ふそう車オンリーだった時代が信じられなくなります。本作は1事業者のみの掲載なので、誌面に余裕があり、各型式ともそこそこ詳しい解説があります。ただ、掲載写真は既刊より多少改善しているものの、好天で撮影したと思しき写真は粗い&コントラストの調整がイマイチで側面窓形状が分かりにくいものもあります。 歴史編は福島交通の成立から破綻、みちのりホールディングス傘下となってからの取り組み、そして東日本大震災など読み応えのある内容となっています。 感想めいたものはこのくらいにして、今回の感想めいたものを書くため9月に福島県へ出かけて記録した小生手持ち画像を中心に並べていきます。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の車両リストを参照しました。 <一般乗合車> 福島22か2189.U-MP218K(92年車)。 福島22か2186.U-MP218K(92年車)。 車両の代替が進み、P規制車は消滅。福島交通の大型路線車の代表的存在だったエアロスターMはU規制車の91年車から在籍しています。福島交通では長らく前後扉を標準採用しており、後面の行先表示は装備していません。上下で車両が異なり失礼します。 福島22か2590.KC-MP317K(98年車)。 モデルチェンジしたニューエアロスターも当初は前後扉仕様で導入。 福島200か1164.KC-HT2MLCA(96年車)。 みちのりホールディングス傘下となり、三菱ふそう車以外のメーカーの車両導入を開始。画像の日野HTツーステップ車は東急バスからの移籍車。「高校生の減少などにより福島・郡山発着路線だけに活躍の場が狭まった大型車は、主に首都圏からの中古購入 」による代替を進めています。それにしても福島交通塗装の日野ブルーリボンが現実のものになるとは予想できませんでした。 郡山230あ7021.KL-HR1JNEE(01年車)。 みちのりホールディングス傘下の事業者に大人気な京王電鉄バスグループからの移籍車。福島交通にも画像の日野HR10.5mサイズのほか、UD車など様々な車両が移籍しています。 ちなみに福島交通では、「郡山ナンバーの車両は15年以降、7000番台の希望ナンバーを取得 」しています。 郡山230あ7028.KL-MP37JK(00年車)。 こちらのMPノンステップ車は神奈川中央交通からの移籍車。みちのりホールディングス傘下となってからの移籍車は外装の塗り替え程度で、シートモケットの張替えなどは行っていない模様。この車両は、初期型ノンステップバスの特徴といえる後部の対面シートを神奈川中央交通時代と変わらず装備しています。 いわき22か532.U-MK218J(95年車)。 続いて中型車から、生え抜きのMKツーステップ車。中型車も前後扉仕様を採用していました。ちなみに画像の車両は小野出張所配置のため、いわきナンバーです。福島交通は、「社番には登録番号を使用しているが、いわきナンバーの車両には5000、郡山ナンバーの車両には7000を加え、重複を防いでいる 」とのこと。 福島200か1092.PDG-KR234J2(09年車)。 「燃費・効率の悪い旧年式車の更新に資金を投ずるというみちのりホールディングスの方針 」により、09年に「乗合バスに5年ぶりの新車 」として日野といすゞの中型ノンステップ車を導入。冒頭に並べたいすゞ車は福島、日野車は福島と郡山地区の営業所に配置。 福島200か1662.TKG-MK27FH(14年車)。 12年からは三菱ふそうMKノンステップ車を数台程度ですがコンスタントに導入しています。 福島200か1259.KC-LR333J(97年車)。 「燃費・効率の悪い旧年式車の更新 」が目的ということもあり、ツーステップの移籍車も少なからず在籍しています。画像の前後扉仕様のいすゞLRツーステップ車は東武バスからの移籍車。 福島200か1771.KK-MK23HJ(00年車)。 同じくツーステップ移籍車の三菱ふそうMK。神奈川中央交通からの移籍車です。 福島200か400.KK-ME17DF(03年車)。 7mサイズの小型車も在籍しています。クリーム色地に緑と水色の帯の塗装は「99~04年式のノンステップバスとワンステップバス 」に採用した低床車専用デザイン。05年にはこのデザインをベースとした一般乗合車の新塗装を発表しましたが、都営バスからの移籍車に塗られただけで終了。みちのりホールディングス傘下となってからは従来の塗装をあらためて採用し、新塗装に塗られた都営バス移籍車が代替されたため今や幻の存在となってしまいました。 福島200か1590.KK-RX4JFEA(00年車)。 日野RXも在籍していますが、全車移籍車。画像の相馬営業所配置のRXは京王電鉄バスグループからの移籍車。相馬には15年ぶりぐらいに行きましたが、震災で変わったところ、変わっていないところなど見て色々思い返したりしました。2000年ごろに相馬で記録した写真を並べたエントリはこちらからどうぞ。 <高速車> 福島200か424.KL-MS86MP(04年車)。 高速車・貸切車の塗装は一般乗合車と同じデザインを採用。もっともこの塗装デザイン自体、「貸切車は福島交通創立時から、路線車は76年から採用 」したものです。画像の三菱ふそうMSは最初から高速車として導入し、LED行先表示を装備しています。 福島200あ3.KL-MS86MP(05年車)。 2007年の福島交通創業100周年を迎えるにあたり、「05~06年式の高速車・貸切車は新デザイン 」で登場しました。2005年4月刊行の『バスラマインターナショナル 89号』によれば、この新デザインは「地元デザイナー・水野谷よしえ氏の作品で、会津磐梯山や阿武隈川、福島の青い空などをイメージ 」したとのこと。残念ながら新デザインは「コストと退色の問題から8台 」で打ち止めとなりました。 福島200か1496.KL-RU4FSEA(00年車)。 日野セレガRのFS高速車は京王電鉄バスグループからの移籍車。みちのりホールディングスは京王電鉄バスグループに強力なコネクションを持っているとしか思えないまとめ買いっぷりです。 <貸切車> 福島200か1158.KC-LV781R1(96年車)。 最後に貸切車から1台。都自動車が東京支店の貸切バス事業を日の丸自動車興業へ譲渡した際にみちのりホールディングスへいすゞの貸切車をまとまった台数売却しましたが、その中の1台がKC規制車に富士HD-Ⅱボディを架装した珍しいもの。ユーザー本位の富士重工ならではと感じさせる車両ですが、今となっては随分古く見えてしまうのが残念なところ。相馬営業所の配置となっており、道路から見えやすい位置に運よくとまっていたので記録することが出来ました。 次作の刊行予定事業者は、BJハンドブックRシリーズ以来となる「箱根登山バス・東海バス」。 社番:B223.2016年5月に記録したものを再掲。 車両のやりとりなど近年は深い関係の両事業者ですから、前作同様2事業者セットの刊行は当然。東海バスの画像を多少集めに出かけなければ。 PR |
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