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明治のスナック菓子「カール」が東日本で販売終了となることから、量販店で売り切れ続出する騒ぎとなりましたが、さらに「ピックアップ」も販売終了することが判明。「ピックアップ」はファミリーマートのPB菓子商品にラインナップされているので安泰と思っていましたが、いやはや。これで大口販路が100円ショップというような明治のお菓子商品はほぼ姿を消すことになりました。というわけで、月末恒例のバス雑誌の感想という名の少子化による縮小経済。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル 163号』です。
    
特集は「平成28年規制適合の新型バスに乗る 三菱ふそう/ヒュンダイ」と題した、バスラマではおなじみの試乗を中心としたインプレッション記事です。やはり小生的に気になるのは、トランスミッションが8速AMTのみを採用した三菱ふそうの新型エアロクィーン/エアロエースです。今回の新車はボディは変わらないものの、型式の頭数字が、MS06系に変わったことも納得する「見た目以上に大がかりなモデルチェンジ 」となっています。このほかトピックスの「New Model」で、いすゞガーラ、中型送迎モデルの日野メルファ/いすゞガーラミオ、大型路線バスモデルのいすゞエルガ/日野ブルーリボン、中型路線バスモデルのいすゞエルガミオ/日野レインボー、といった平成28年規制適合車を取り上げています。日野メルファ/いすゞガーラミオもAMTとなり、日本のバスも一気にツーペダルとなりました。
輸入バスではヒュンダイと、「台湾製の観光バス初上陸!」の話題をレポート記事で紹介しています。今年2月刊行の160号で、台湾から観光バスを輸入する情報が紹介されていましたが、いよいよ実車がお目見えしました。今回輸入した車両は「まだまだ細かな点で日本の観光バスに求められる要求レベルには達しているとは考えていません 」ということですから、市販化にはもうしばらく時間がかかりそうです。
いわゆる「爆買い」メインなインバウンドツアーが下火となったことなどから、小規模貸切バス事業者に元気が無い現況。市販化してもどれだけ反応があるのか気になるところです。また、中国製観光バスのオノエンスターが「12m観光車の輸入販売に着手 」ということも紹介していますが、こちらもどのくらい反応があるのでしょうか。レポート記事ではこのほか、東武バス日光に登場した、いすゞLR290J2ベースの「日光軌道タイプ特別車両」も紹介しています。


事業者訪問は1996年の34号以来、21年ぶりの登場となる「宮崎交通」。バスラマではかなり久々となる宮崎交通ですが、趣味誌では2016年2月刊行の今は無き『BUS Life Vol.4』で取り上げられています。記事では1996年時点から「企業の形態も路線域も大きく変化した 」現在の宮崎交通を紹介。2000年代以降「路線網の大規模な見直し 」を行っていますが、「依然として多くの路線が赤字運行 」となっており「高速バスやインバウンド需要に支えられて好調な貸切バス、さらにバス以外の事業を含めて内部補填し、一般路線を維持しているのが実情 」とのこと。地方の交通事業者の置かれた厳しい環境のなかで、路線維持の難しさを考えさせられます。そのような状況ながら、「ヤマト運輸と共同で客貨混載バス 」については「すべての関係者にメリット 」があることから「今後も一層の拡大を考えています 」とのこと。路線維持の新しい考え方になりそうです。

在籍車両は「サービス向上の上でも車両代替を加速 」しているとのことですが、「車齢30年前後の1987年以前の車両は59台在籍している 」状況。とはいえ経年車も、「外観は発錆もなく塗装もきれい 」で「車両の維持管理が行き届いている 」のはさすが宮崎交通といったところ。そんな宮崎交通の在籍車両を紹介すべく、今号の車両アルバムは全てカラーでの構成となっています。

ということで、ここから小生手持ちの宮崎交通の車両画像を並べていきます。

 

宮崎22か808.P-RM81G(88年車)。2016年5月に記録。
現在の最古参は84年車という宮崎交通。富士6EボディのRMは84年車を掲載していますので、ここでは中扉位置が少々前になった88年車の画像を並べておきます。

 

宮崎22か823.P-RR172BA(88年車)。2016年5月に記録。
同じく88年車から、丸1つ目ヘッドライトが特徴の日野中型車。富士6EボディのRMともども、全国的に見かける機会が少なくなってきたモデルですが、宮崎交通では「市内線でも郊外線でも主力車として元気に活躍中 」です。

 

宮崎200か234.PA-LR234J1改(07年車)。2016年5月に記録。
バラエティに富んだ在籍車両ですから、「車両アルバム」に全部の車両を紹介するのは難しかった模様。ここから掲載に漏れてしまったタイプの車両画像から、西工ボディ架装のいすゞLRワンステップ車。いすゞLRは純正ボディで導入を続けていたので、正直意外な登場でした。

   

宮崎230あ338.KC-LV380L(98年車)。2016年5月に記録。  
古参車代替として近年は移籍車も導入しています。掲載写真がなかった移籍車の中から、立川バスから移籍した富士7EボディないすゞLVツーステップ車。車内は立川バス時代とほぼ変わらないため、シートが自社発注車と比べるとだいぶ残念な感じ。



宮崎22か995.U-MS826P(93年車)。2016年5月に記録。
話題作りの一環で1931年から1981年まで採用した「青バス」と呼ばれる旧塗装 」を復活した車両も複数台在籍しています。画像の三菱ふそうニューエアロバスは貸切車時代に「青バス」となりましたが、現在は路線に転用となっています。



宮崎22か1075.U-LV771R(95年車)。2016年5月に記録。
高速車では少数派のいすゞ車。ヘッドライト周りをモデルチェンジした最終期のスーパークルーザーで、側面T字窓+折戸仕様となっています。高速車として導入した車両は、側面に「HIGHWAY BUS」の表記を追加しています。



宮崎22か1102.KC-RA531RBN(97年車)。2016年5月に記録。
同時期に導入した富士ボディ車のキャプションで「僚車に1102がいるがこちらは西工製 」と紹介された西工C-ⅠボディのRA。富士ボディ車同様、側面T字窓+折戸仕様で宮崎空港へのリムジン専用車となっています。



宮崎200か196.PJ-MS86JP(06年車)。2017年6月に記録。
06年に高速車用としてまとまった台数が登場したPJ規制車の三菱ふそうエアロバス。側面固定窓+スイング扉仕様を採用しており、この車両は「なんぷう号」の運用をメインにしている模様。

 

宮崎200か274.KC-RA531RBN(97年車)。2017年7月に記録。
特急車にも移籍車が在籍している宮崎交通。延岡~熊本間を結ぶ特急バス「あそ号」・「たかちほ号」運用をメインとしている富士7HDボディのRAは、JR九州バスからの移籍車。JR九州バス時代と変わらぬ登録番号を継続しています。



宮崎200か413.QTG-MS96VP(16年車)。2017年7月に記録。
08年から導入が続く三菱ふそうエアロエースの高速車。画像の車両は宮崎と鹿児島を結ぶ「はまゆう号」の運用に入っていました。

連載は、海外記事や「新 バスドライバーのひとりごと」などおなじみのものとなっています。

次号予告は、バス事業者訪問が東急バスと札幌観光バス、日野セレガハイデッカショートに乗る、最新バス機器・用品ガイド、ほかとなっています。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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