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普段買い物に行くスーパーマーケットの陳列方法が最近変わりました。
売り場が変わったとかではなく、箱・ケースで陳列できるものは、そのまま売り場に
並べるという方法になりました。
牛乳など、これまではどこの店でも同じように箱(ケース)から出してきれいに並べ
ていましたが、これをケースに入れたまま冷蔵ケースに陳列しています。
ただそれだけのことなのですが、この販売方法への転換に私は懐かしい記憶が蘇
りました。

私がかつて勤めていた小売店で、このようなケースそのままに販売する作戦を「ユ
ニットコントロール」といいました。通常、店で注文した商品が入荷したら、箱を開けて
売り場に並べる作業(品出し)が必要になります。商品によっては注文単位が12個
にも関わらず、売り場には3本しか並べられないということもあります。並べられなか
った残りの9個が倉庫に置かれることになります。これを、注文単位(ユニット)が並
ぶように売り場のほうのスペースを変える(コントロール)ことで品出し作業の効率化
を図り、ひいては人員削減に効果をもたらすとされ売り場変更を行いました。

非常に効率的な考え方ですが、落とし穴があります。3個しか入らない売り場を12
個並ぶようにするには9個分のスペースを作らなければなりません。どうするか?
売れていないものを削っていき9個分のスペースを作るのですが、この売れていない
ものを削る方法が難しいのです。データ上売れていない商品を削るのですが、実は
この商品を買いに来るお客さんがその店で年間何十万と買っているということがある
のです。そして悪いことに12個並ぶようにした商品が会社的に利益が多い、マージン
が多いというだけで選ばれていたりするから弱ります。結果的に売り場の効率化は出
来たものの売り場の販売金額が落ちるというすばらしい状況。売り場からはみ出た商
品は「処分セール」としてワゴンなど特設売り場に並べますが、そもそも売れないもの、
安くしても売れません。結果的に店は何十万買うお客さんを失い、はみ出た商品も売
れないという状況。お客のほうに向かないで、数字ばかり見ていると陥りやすい症状で
す。もちろん売れなくなった売り場の責任はお店にあるということなので、売れるように
しろというお仕置きを受けましたね。懐かしい話です。

ちなみにユニットコントロール?をはじめた行きつけのスーパーですが、ケース販売を
しているのは特売品など非常に販売数のある売れ筋商品だけのようです。どちらを向
いて仕事をしているかが良く分かります。

※この内容は極々私的な感想です。何のことやらさっぱり?という方が多いと思います。
それ分かる~!という方にお読みいただければ幸いです

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