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「ブログの更新は1ヶ月12回」が、ゲームは1日1時間の懐かしい響きにも似た妙な郷愁
を持つ今日この頃。12回更新するために反響もない野球観戦エントリを書いたりとなんだ
か分からない状況となっています。薄い内容で水増し更新の甲斐もあり、今月の更新はこ
れが最後の12エントリ目。ということで、月末最後の恒例行事、バス雑誌の感想という名
の帳尻あわせ、奇数月はバスマガこと、『バスマガジン 37号』です。

特集は盛りだくさんなので、まずは連載記事をひとまとめに紹介。
バス会社潜入レポートは「京福バス」。バスラマの事業者訪問でも未掲載ということで、
保有車両データは貴重です。
「今号の気になりバス事業者」は東武グループの「東北急行バス」。東武グループの貸切
バス事業縮小の方針もあり、現在では高速バス専業の事業者となっています。そのため
社名は東北急行ですが東京と大阪を結ぶ高速路線バスも営業しています。高速バス専業
故、ツアーバスが法と所轄省庁のグレーゾーンで営業しているとはいえ一般に認知され台
頭している現在の厳しい状況、漫然と走らせているだけではジリ貧、かと言って安くするだ
けでは利益減少。今後の施策に注目です。

「いすゞ純正バスボディ大研究」の2回目は1969年~79年まで。
3491r









ということで、いわゆるBU系に架装された川重ボディを紹介。

「愛しのバスたちよ」は愛媛県の思い出を紹介。前号の感想で交互連載と書いた「乗降ドア
の変遷」と「全国バスターミナル探訪」は揃って掲載あり。ドアは「中引戸」、ターミナルは新
潟県の「万代シテイバスセンター」です。
趣向を変えると予告のあったバス子記事は「水陸両用バス」。色モノには色モノでという趣向
変更、しかと受け止めました←多分違。

路線バス全方位レポートは「茨城県」。
1824MT









茨城交通・関東鉄道・日立電鉄交通サービスと県内大手事業者はもちろん、ブルーバスや
ハトリ、土浦地区タクシー協同組合と規模も様々、前後編にしてもおかしくないボリューム。
ページ数も9ページとこれまでにない分量です。ただ、気になって読んでいるだけに気付い
てしまう「しょうもない」誤記が目に付くのが残念。


移籍車クイズは阪急バスの判別法を紹介。
次号へのクイズは茨城オートに在籍する前後扉のRM移籍車の元事業者を出題。
E305









社番:E305.関東バス(2007年撮影)。
あれれ、また関東地方の事業者ですか。以前に比べれば移籍事例が見られるようになり
ましたが、3扉だったりRNだったりと特徴的な車両が多く、わざわざ仕様を紹介するのは
どうかと。とはいえ、今後の廃車予定車両は前中扉の低床車ですから、先行紹介というこ
となんでしょう。富士ボディのHIMRが移籍車として活躍する時代ですから、小生の元関東
バスの移籍車はほとんど無しというイメージは改めないといけません。

特集についてなど追記だいたい終わりましたので、よろしければ ⇒



目次で大きな文字となっている特集は4つ。
1つ目は「KC-車の生きる道」。前号の予告を見る限り、狭い見識でお馴染みの某グラフィック
の匂いを感じていただけに、まさかここまでの内容になるとは思っていませんでした。
自動車NOx・PM法やいわゆる延命装置と呼ばれる対策装置についてまとめ、KC規制車
がなぜ廃車になるのかという法的な背景、なぜこの事業者では走っているのかといった理
由をきちんと解説しています。もちろん八都県市だけではなく、大阪・兵庫、愛知・三重と
自動車NOx・PM法の対策地域をきちんと取材しており、格の違い(何とはあえて省略)を
感じます。

E3015









社番:E3015.
もちろんマニア向け雑誌ですから、対策装置ユーザーといえば忘れてならない関東バス
のU規制車も掲載。正面運転席側の緑色の四角いシールが適合車の証です。

J700









最近では車両代替のコスト面等から、対策装置で継続使用する事業者も増えてきました。
画像はそんな事業者の一つ立川バス。ラッシュなど詰め込みが効くことが評価されたのか、
ツーステップ車を継続使用するようです。また三岐鉄道が対策装置推進ユーザーだったこ
とを知りました。いやはやこの特集のレベルはすごいです。マニア雑誌でここまでやるのか
とも思いますが、バスと車検の関係について、バス趣味初心者へ解説する書物がこれまで
無く(拙ブログでチマチマ書いてきたという贔屓目はありますが)良くまとめた出来といえる
でしょう。
それだけに、後半の「KC-車リスト」の出来が残念。掲載事業者が取材協力をいただいた
事業者に限るということなので少ないのは仕方がないとしても、内容にばらつきがありすぎ
ます。しかも、これまでバス会社潜入レポートで掲載があった事業者にもリストが無いところ
があり(前号の横浜市交通局含)、取材がKC車の台数を書いてFAXで返信してねというモノ
ではないのかと疑ってしまいまいます。このあたりがバスマガらしいといえばらしいのですが。

特集2つ目は「バスのバリアフリーさはNO.1!」。乗りやすさという点から路線バスと並行
する鉄道とを比べるというもの。取り上げられた路線は西武バスの「宿20」西武百貨店(池
袋駅東口)~新宿駅西口と東急バスの「品94」蒲田駅~品川駅の2つ。駅の入口からホー
ムまでの階段数を数えたという手間がかかった企画ですが、そもそもノンステップバスなら
段数は乗車する際の1段のみなので、結論は分かりきったものです。ということはフルフラ
ットな低床LRTが定時制などさらに優れているということになります。

特集3つ目と4つ目はモノクロ頁掲載。まずは「系統番号の秘密」。
2359









系統番号とひとくくりに言っても、行先番号、路線番号と様々。さらには数字のみ、漢字と数
字とパターンは多く、日本全国から事例を紹介しています。事例も集め、よくまとめている
だけにページ数が足りない感。地域によっては最近有識者によって随分と練られた付番を
行っており、これらをまとめたり、基幹バスやゾーンバスなどを含めれば再度特集出来そ
うなネタです。

4つ目の特集は「公共交通回帰にかかるバスの未来」と題し、みちのりHD代表取締役の松
本順さんへのインタビュー記事。以前九州産交の再建に携わった方への記事がありました
ので、その第2弾といったところ。みちのりHDは福島交通の再建に手を挙げた経営共創基
盤が、以後茨城交通・岩手県北自動車と次々再生支援を行うことにより設立した経営中枢
企業といったところなのでしょうか。経営共創基盤は、いわゆる再建ファンド会社のため言い
方は悪いですが、バス会社を買って何を企んでいるのか正直分からないところがあっただ
けに事業展開やバス事業への展望を語っていただいたインタビュー記事は必見です。
記事によれば、バス会社それぞれの整備部門・旅行部門・貸切部門・高速バス部門を分離
し、各事業会社として統合。高速バス事業会社といった広域会社が誕生することになるわけ
です。残った地域の一般乗合バス事業だけが福島交通・茨城交通・岩手県北自動車で運行
するというわけです。高速バスや兼業での黒字で一般乗合の赤字を埋め合わせが出来なく
なり、撤退も簡単な仕組みとなるように見えます。が、まずは記事にあるように各社それぞ
れ本当に地域の需要があるところに必要なバスを走らせ、最低限のネットワークを維持して
もらえることを期待します。既存事業者では色々と「しがらみ」もあって出来ないと言っている
ことも、経営のプロだからこそ乗り越えられる気もします。バス事業の取り巻く環境などレポ
ートにまとめたい方など見てほしい内容です。

と、今号はバスマガどうしちゃったの?と心配するほどおなかいっぱいの内容です。おなかい
っぱいと感じるのは、あくまでも小生が細かい情報を求めるマニアだからです。もっとライトな
内容で、バスの写真を楽しみたいという方には不満に感じるかもしれません。ただバス雑誌は
他にも出てきましたから、こういった「より深まった色々なバスが好き」という掲載方針は良い
と思います。とりあえず、拙ブログを好意的に覗いて頂いているバスに興味のある方は満足い
ただける1冊ではないかと思います。

次号予告は「関東圏内の短距離高速バス」、これは最近京成のマイタウンダイレクトの成功
からでしょうか。関東圏内の短距離高速バスといえばやはり「つくば号」でしょうが、TX開業後
にひっそりと消えていった路線もあるのでそのあたりのフォローも期待。また深夜高速バスや
羽田空港からのリムジンバスもなかなか興味深い展開があるので、どこまで掘り下げられる
のかが楽しみです。そして個人的に注目したいのは「UD・三菱ふそう両社がOEM供給を受け
る大型・中型バス導入事業者カタログ」。PJまでのエルガとブルーリボンⅡの見分けに難儀し
たのも今は昔、MPとAP・RAとAA・MSとAS・・・もはや社番やボディにエンブレムが無けれ
ば分かりません。これも導入事業者をどれだけ揃えられるかがポイントでしょうか。「LED行
先表示器の秘密」もどんな秘密があるのか楽しみです。

 

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コメント
Vol.37
御無沙汰しております。今回は、管理人様を見習いまして私も感想を書いてみました。トラバさせて頂きましたので御笑覧頂ければ幸いです。

今号はご指摘の通り不思議な程に充実していましたね。期待をいい意味で裏切ってくれたなという感じです。「バスのバリアフリーさはNO.1!」なんかは逆にもっと深夜番組的な悪ノリがあったらバランスが取れて良かったかも知れません。

「KC-車リスト」に関しては公刊されている雑誌として、事業者から出された情報を載せなくてはならないという縛りがあるのかなとも感じました。企画趣旨からして、案外、FAXで返信する以外、適切な取材方法はこの雑誌ではまだ難しいかもしれません。

これで誤記や誤字が減れば、言うことはないのですがね。とりあえず、P.113の訂正記事みたいなミスは無くしてほしいものです。
【2009/10/08 02:14】 NAME[大曽根線] WEBLINK[URL] EDIT[]
Re:Vol.37
大曽根線様いつもコメント有難うございます。

誤字脱字はいつものこととはいえ、バスマガジン37号を充実した内容と
思ったのは小生だけでないことに安堵しました。
確かに「バリアフリー」記事は、突き抜けた悪ノリがあればさらに面白い
モノになったかもしれません。

バスマガが不思議なほど充実していたことに比べ、某グラフィックの
期待を裏切らない内容・・・。こちらの雑誌に関しては、もはやブログ
でレビュー等を紹介する方はいないようで、未だに営業妨害的拙ブログが
上位に表示される始末。某グラフィックに関しても大曽根線様の感想を
お聴きしたいしたいところです。
【2009/10/09 10:42】 NAME[Mrジョソ] WEBLINK[URL] EDIT[]


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