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さる11月18日、東京電力南多摩変電所のトラブルで八王子市全域が30分以上停電し
ました。丁度自動車を運転中で、突如点灯しない信号に困惑しました。幸い事故も無く戻
りましたが、停電なので当然ながらテレビは映らず、頼みのラジオも速報は無し、バッテ
リーの怪しいパソコンだけでは情報収集も進まず。こういう時こそ「デマで惑わされぬよう
に」と言われますが、自分に有利・耳心地の良いものに対してどこまで惑わされずに過ご
せるか自信が持てません。ブログ・ツイッターと情報の発信手段が個人単位になっている
からこそ、情報を全て鵜呑みにせず取捨選択できるようなスキルを身につけたいものです。

それにしても、まず電気が無ければ何も動かない・出来ないということをあらためて実感し
ました。ということで、月末恒例バス雑誌の感想という名の文明社会謳歌。奇数月はバス
マガこと、『バスマガジン 44号』です。

巻頭特集は先日製造を終了した三菱ふそうの2階建てバスであるエアロキングを紹介した
「さようなら、エアロキング」。今号は総力特集第1弾ということで、開発メンバーが誕生に
至るまでの市場動向や開発にあたっての苦労などを語った内容を基に構成しています。

2001









社番:2001.2008年に記録。
今回取り上げられたエアロキングは当時のカタログと福島県のメール観光に在籍する
初期マスクの車両(日本交通の移籍車)のみ。小生も初期マスクのエアロキングを並べ
ておきます。岡山空港リムジンバスとして中鉄に登場したエアロキングの移籍車、中鉄
と岡電の競合の結果登場したいわくのある車両です。こまかい事例紹介は次号以降と
いうことでしょうが、小生的にパンダマスクのエアロキング画像はどうしようか思案中。

「羽田新国際線ターミナルビル開業に伴い改変実施 エアポートバス徹底レポート」は京
浜急行バスグループの動向を中心に紹介。新たに運行を開始した蒲田発着のフロント1
枚ガラスのMPシャトルバスなど記録したいのですが、未だに出かけられず。

巻末カラーページには「緊急告知!新潟交通「なまず」廃車間近!!」の記事。

G904-I









社番:G904-I.P-LV314Q(88年車)。
新潟交通で2010年11月現在、のこり2台となった北村車体の大型路線車。いわゆる
「なまず」と呼ばれる特徴的な車両ですが、画像の904が残るのかどうか微妙な状況
とのこと。引退は残念ですが、保存するにもいかんせん使用地と状態から難しいかも
しれません。はたしてどうなるのでしょうか。ちなみに画像は2009年に記録したもの。


バス会社潜入レポートは「静鉄グループ」。静岡鉄道のバス事業を分社したしずてつジャ
ストライン・しずてつジョイステップバスなど5社を紹介。
近年の前向きな取り組みで最も大きなものと言えば、中部国際空港路線を皮切りに都
市間高速バスへの参入でしょう。

534









静岡200か534.PKG-RU1ESAJ(07年車)。
新型セレガと同時期に登場したガーラ。東名急行の解散以降、国鉄~JRの独壇場だっ
た静岡の高速バスも、遠州鉄道ともども転機が訪れた模様。今後の動向に注目です。

乗合車は2005年にノンステップ・ワンステップ車を大量導入したこともあり、低床車が主
力となっています。

2555









静岡22き2555.P-MK218K改(89年車)。
記事によれば、試験導入だった中扉4枚折戸のエアロスターKの廃車が開始されるとの
こと。画像は2006年に記録したもの。バスマガジン創刊号の「ネオクラシックバス」特集
では市内でブルやCJMなどリベット付ボディの車両がまだまだ活躍しているという状況も
今は昔です。この前創刊したばかりと思っていたバスマガも、随分長く続いていることに
今更気づきます。

「西日本車体工業歴代バスボディ徹底解説」の2回目はカマボコ・ハンペンと称される41
MCボディと53MCボディ、そしてマツダライトバスを紹介。実車解説で取り上げられてい
る車両が、過去バスマガ誌上で掲載されたものの焼き直しというのは残念ですが、現存
車両も少ないのですから仕方ありません。

「いすゞ純正バスボディ大研究」の8回目は「2000年~現在」。現在日野へのOEMで全
国各地で見かける機会の多いエルガ・エルガミオですが、整理されたモデルをいくつか並
べていきます。

A203









社番:A203.KK-LR233E1。
まずは真っ先に製造を終了したエルガミオ7m車。画像の車両は小田急バスから引退し、
移籍車として活躍しているようです。

L10051









社番:L10051.KK-LR333J1(00年車)。
続いて製造中止となったリーフサス車。まあ外観からは分かりにくいですが。
都内在住者にとって一般乗合車=リーフサスが当たり前でしたが、急速に変化しました。

C2272









社番:C2272.KK-LT233J2。
エルガで販売終了となったのは大型車幅の9mLT。2種免許教習車のサイズ変更がとど
めをさしました。

いすゞ純正の観光型はジェイ・バス設立により製造を終了しました。

264r









社番:264.
左斜め前からの画像ではKCかKLか判別出来ませんので、リヤ側の画像で失礼。
バンパーに格納されたテールランプが見分けるポイントとの事。

「移籍車両の元事業者判別法」は新京成バスの判別法を紹介。次号へのクイズは道北
バスで活躍する富士8EボディのKC-JP250NTN、道内で活躍する移籍車の出題が
続き過ぎます。ここ数年JPの移籍事例が見られるようになりましたが、移籍元はまだ
限られています。今のところ10.5mサイズは京王電鉄バスグループと西東京バスが
大部分となっています。

D5613









社番:D5613.カラー方向幕時代の2008年に記録したもの。
道北バスで活躍するのは西東京バスの車両ですが、小生の判別基準はシートモケット
から。きちんとした西東京バスの判別ポイントを次号で学びます。

事業者別この1年の話題を振り返る「Things happened in a year」は京浜急行バス。
2010年は西工ボディのリムジン車など特徴的な車両を追加導入しています。

E4411









社番:E4411.
代替では衣笠配置の初代ポンチョが早々にリタイヤ。画像はたまたま記録できた廃車回
送中の姿。京浜急行バスグループの廃車は各地で移籍車として活躍していますが、初
代ポンチョの行方は分からず。

「全国バスターミナル探訪」は「北海道中央バス札幌ターミナル」。短期集中連載の「新
開発技術エンジン解説」は日野・いすゞ編。
「乗降ドアの変遷」はスイングドア。こちらも一応短期集中連載となっていますが、既に
9回目。立派な連載です。

NB-10









社番:NB-10.磐梯東都バス。2008年に記録。
スイングドアは観光型でよく見られます。それにしてもこだわる方には価値の無い扉が開
いた画像も、こんなときに役に立つとは。やはりとりあえず記録しておくにこしたことはあり
ませんね。なお、「今号の気になりバス事業者」は休載です。

路線バス全方位レポートは「徳島県」。
市営バスの廃止を打ち出している鳴門市ですが、エルガミオのノンステップ車が登場し
ていたとは驚き。移譲先となるであろう徳島バスへの餞別ということなのでしょうか?

669









徳22か669.2009年に記録。
この導入で最古参の5Eは引退した模様。残念。

F.26.JPG









局番:F.26.
徳島市交通局もエルガミオノンステップ車を導入し、車両代替を進めている模様。
掲載の車両データによれば三菱ふそう車は中型1両のみとのこと。残り1両は画像の車
両なのか、それとも文化の森シャトルバスなのでしょうか。徳島もまた行きたい所です。

と、かいつまんで書き出しましたが、ほかにも記事・レポート・情報満載です。新旧洋邦
様々なバスについての話題が満載な1冊となっていますので、買っておいて損は無いで
しょう。次号予告は「世の中に1台しかない!希少車両」、仕様で1台しかないということな
のか?どんな車両が取り上げられるのか楽しみです。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車
両一覧を参照したものになります。
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