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今月は年度末に向けた忙しさなどから、中旬にブログの更新をサボりました。ブログを更新しないと楽だなぁ、なんてことを考えているようでは放置となるのも時間の問題でしょうか。というわけで、月末恒例のバス雑誌の感想という名のこのエントリ作成も結構時間がかかり面倒に思うこの頃。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル148号』です。

今号のバスラマは、特集と銘打ったものが無く、レポートや事業者訪問が中心。そこで、掲載されたレポートの中から小生的に気になったもの(画像があるもの)を2つほど紹介。

まずは、「プレミアム感を増したはかた号デビュー」。



社番:0002.
西日本鉄道が運行する「はかた号」は、東京の新宿と福岡天神を結ぶ日本有数の長距離夜行高速バス。運行車両が2014年12月より2階建てバスのエアロキングからスーパーハイデッカーのエアロクィーンに変わりました。「1往復で2000km以上を走るはかた号の車両代替サイクルは5年が目処 」ということですが、エアロキングの運用が既に5年経過していたことに驚き。レポートでは、インタビューに基づいたサービスやアメニティ面の変更紹介と、実際に往復乗車して感じた使い勝手をまとめた満腹感ある内容となっています。
 スーパーハイデッカーに戻った「はかた号」ですが、「プレミアムシートをさらにグレードアップしビジネスシートは維持、一方でエコノミーシートは廃止 」するとともに、「ほかの乗客から視線が行きにくい最後部が女性専用席 」となりました。また、「乗車中の過ごし方がかつてと様変わりした 」こともあり、これまで提供してきたビデオ上映と軽食サービスが中止となりました。まあ今のご時世、ビデオ上映よりも100Vの電源ソケットの方が有効なサービスといえますし・・・。 
 
 続いて取り上げるレポート記事は、「2015年3月末で2つの公営バス事業が幕を閉じるー熊本市/小松島市」。市営バス事業から撤退する熊本市交通局と小松島市運輸部の現況を簡単に紹介しています。  
  

 
交通センターで市営バスが見られるのもあとわずか。さらに交通センター自体も再開発で年内に姿を消すことが決定しています。一足先に県民百貨店は今月末で閉店し、寂しくなります。

このほか、「第18回バスラマ賞&座談会 北九州市交通局/南国交通 HGF電気バスの運行を支えて」は輸入電気バス運行の苦労話満載で読み応えがあります。そんな苦労話の次ページに、京都急行バスが導入した中国製BYD電気バスの第一報記事!これは早いとこ乗りに行かねば。


事業者訪問は1996年発行の36号以来2度目の掲載となる西武バスグループ、西武バスを中心に西武観光バス、西武高原バス、西武総合企画を取り上げています。
貸切バスや特定バスを別会社としていることもあり、西武バスは「2013年度において乗合バスが営業収入の97%を占めて 」いますが、「都区内・隣接地域は黒字、多摩地区は均衡、埼玉県ー特に西部は厳しい地域が多く、全路線の約半数は赤字 」とのこと。そのため、「それぞれのエリアの需要に対応した展開を心がけている 」ということで、本文では近年の取り組みなどをまとめています。また、記事後半には「秩父地区・中津川方面の狭隘な山間路線用に特注された「三角バス」 」の貴重な秘蔵写真も掲載。写真もさることながら秘蔵たる所以のインタビュー記事も必見です。

さて、趣味誌で西武バスが取り上げられたのは、ちょうど1年前のバスジャパンハンドブックシリーズ以来。1年の間にフルフラットATなノンステップ車は数台を残すのみとなりました。ということで、いつものように西武バスグループの手持ち画像を並べていきます。

A9-396 A9-396

社番:A9-396.PKG-RA274MAN(09年車)。
西武バスは1980年代以降UD車をメインに導入してきましたが、現在の「車種別比率は日産ディーゼル/UDトラックス約41%、いすゞ約27%、三菱ふそう約22%、日野約10%、日産・トヨタが約1% 」。UD車が今や在籍車両の半分以下となっているとは、10年前には考えられませんでした。
それでも、西工ボディのUD車は西武バスでまだまだ主力的存在です。まずはRAワンステップ車で、多客路線向けの標準尺車。ちなみに西武バスの一般乗合車塗装は、「クリーム地にピーコックブルーで笹の葉をモチーフにした模様を配した1953年採用の伝統的なデザイン 」となっています。なぜに笹?
 

 
社番:A0-446.PKG-AP35UM(10年車)。
MFBM製ボディのOEM車となるAPワンステップ車は「2008~2010年に日デRAと並行して新座と上石神井に42台配置 」されています。画像の車両は「上石神井に集中配置される前乗り・中4枚折戸 」車です。

A4-783

社番:A4-783.QKG-MP38FK(14年車)。
2010年にUDがバス事業を終了したのを機に、UDへのOEM供給車で採用されていた三菱ふそうのMPが、AT標準搭載のモデルから導入 」を開始。80年代以降はごく少数導入される程度だった三菱ふそう車からすると隔世の感。「2014年8月から新型のMP38に切り替わり、12月末までに14台が導入 」されています。

   

社番:A7-205.PJ-LV234L1改(07年車)。
一般乗合車は「1979年からは小型車など一部を除いて日産ディーゼル(現UDトラックス)に統一 」してきましたが、「1998年にいすゞの市街地路線車を再導入、主に埼玉県内に配置 」されました。UDの新車バス販売中止後は、いすゞ車が導入のメインとなると予想していたのですが、大はずれでした。
画像の車両は埼玉県内ではなく「都区内の前乗り路線で稼働する中4枚折戸の短尺ワンステップ車 」で、「かつての3扉車の後継として、降車時間短縮を目的に採用 」されました。



社番:A8-267.PDG-RM820GAN(08年車)。
狭隘・閑散路線 」をメインとする中型車から、西工ボディのRMノンステップ車。画像の車両は西武バスでもっとも都心部を運行する池袋駅東口と新宿駅西口を結ぶ路線メインで運用しています。

 

社番:A8-310.BDG-HX6JHAE(08年車)。
西武バスでは沿線自治体から受託するコミュニティバスも運行。ここでは車両アルバムで唯一写真掲載が無かった小平市のコミュニティバス「にじバス」専用車画像を並べておきます。

1419 1419

社番:1419.KL-RA552RBN(04年車)。
西工SD-Ⅱボディを架装したKL規制のRA高速車。青・赤・緑帯のライオンズカラーは、「西武ライオンズの発足に伴い1981年暮から採用 」とのこと。
 


社番:1762.PKG-RA274RBN改(07年車)。
高速車の塗装は、「2011年の福岡線開設を機に、紺一色に現球団ロゴとマークを描いた新デザインを採用 」。ちなみに紺色はライオンズ的に言えばレジェンドブルーです。画像は現行塗装に塗り替えられたPKG規制車のRA。
 


社番:1215.QPG-RU1ESBJ改(12年車)。
続いて西武観光バスの在籍車両。 貸切車は特別車を除き、グループ共通のライオンズカラーを継続採用しています。画像の車両はいすゞガーラハイデッカーで、左側中央部に車椅子リフトを装備してます。昨年同様、苗場プリンスホテルへ期間限定で運行している「苗場ホワイトスノーシャトル」の運用に入っていました。

  

社番:A8-501.KC-UA460HSN(98年車)。
西武観光バスは、1989年に秩父エリアを分社した西武秩父バスに埼玉県内の貸切バス事業を移管した際に改称しました。現在も秩父エリアの路線バスを西武バスからの転籍車を中心に運行しています。BJハンドブックシリーズの感想めいたものを書いたエントリとの差別化を図るため、今回は画像確保の為だけに西武秩父駅へ出かけました。
画像はフロント上部にメロディバス用スピーカーを装備した富士7EボディのUA短尺ツーステップ車。



社番:A5-57.PB-RM360GAN(05年車)。
秩父を舞台にしたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のキャラクターがデザインされたラッピングバスも運行しています。

1300

社番:1300.KL-RA552RBN(03年車)。
1991年に軽井沢地区を分社した西武高原バス。「補助金の条件が合わないため、自力で最小限の路線・ダイヤを維持する一方、東京方面への高速バスに活路 」を見出してきたとのこと。在籍車両は高速車含め西武バスからの転籍車中心。画像は車両アルバムにも掲載されている直結冷房・3本トランク仕様のRAのリヤ側になります。

 

社番:S250.KL-UA452MAN(05年車)。
企業送迎など「特定バス専業事業者では日本最大規模 」という西武総合企画。在籍車両は「西武バスからの移籍車を含めて、契約先のニーズに応じた様々な車型・仕様 」を揃えています。
画像の車両は「23台が稼働する西武学園文理用のスクールバス 」のうちの1台。専用車として導入した前中扉仕様のツーステップ車。スクールバスは多方面に運行しているため、方向幕を装備しています。



社番:S463.KL-UA452MAN(01年車)。
西武学園文理用のスクールバスには、西武バスから転籍した元路線車も在籍。画像は富士新7Eボディのワンステップ車。

連載は「新 バスドライバーのひとりごと」。さらに今号から短期連載として「バス用ターボエンジンのメンテナンス講座」がスタートしています。ターゲットがバス事業者の整備担当者となるようで、かなりメカニックな内容となっています。そういえば「バスのカタログ」の連載は終了したのでしょうか。

次号予告は、事業者訪問が広島電鉄、熊本市営バスがファイナル、大型観光バスの安全装備、LEDヘッドランプの実力を探る、ほかとのこと。
事業者訪問は広島電鉄ということで、久しく出かけていなかった広島へ行かなくては。こんなこと考えているから、感想めいたものエントリ作成が面倒になるんですが。次号予告で事前に事業者訪問が明らかになると助かります。
 
なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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コメント
バスジャパン・ハンドブックシリーズ
2/26に『都営バス』が発売になっていますので、書評を楽しみにしております。

●車両編が大塚支所の最終所属の記録になっている
●種村直樹氏追悼企画として〈銀71〉ルポを写真つきで再録

といったあたりが目玉でしょうか。
【2015/03/04 22:08】 NAME[dai] WEBLINK[] EDIT[]
Re:バスジャパン・ハンドブックシリーズ
コメントをいただいていましたが、購入後にレスをと考えていながら放置していて申し訳ありません。

>2/26に『都営バス』が発売になっていますので、書評を楽しみにしております。

実は忙しくてまだ購入していません。忙しいならアマゾンで買えよという意見もあると思いますが、
やはり趣味の書籍豊富な神保町の某書店等で買いたいと思っていまして・・・。

>●車両編が大塚支所の最終所属の記録になっている
>●種村直樹氏追悼企画として〈銀71〉ルポを写真つきで再録
>といったあたりが目玉でしょうか。

かのレールウェイ・ライターが現役バリバリな頃の作品?でしょうか。
購入後じっくり拝見させていただきます。
【2015/03/05 09:37】


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