細々と更新しています
先月のバスマガジンの感想めいたものを書いたエントリの冒頭部分で、日本経済新聞朝刊で絶賛連載中の「禁断のスカルペル」についてうっかり書いてしまったところ、このキーワードで拙ブログをご覧いただいた方がいらっしゃった模様。こんなブログで本当、申し訳ありません。申し訳ついでに今月も書かせていただくと、充彦の存在は何だったの?ただ今月はスカルペルより、話題沸騰中のニトリホールディングス社長似鳥昭雄氏による「私の履歴書」でしょう。というわけで、月末恒例のバス雑誌の感想という名の、いろいろとアウトな創業社長の一代記。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル149号』です。 特集と銘打たれたものは無い今号。頁数を割いている2つの記事が3月刊行の『バスマガジン70号』と全く同じ内容となっています。冒頭は「いすゞ“14.5型”エルガハイブリッド登場」と題し、メーカーの方へのインタビューと実際にハンドルを握ってのインプレッション記事となっています。 記事紹介のエルガハイブリッドは「基本的な構造は同一ながら採用事業者からの意見を反映してシステムのチューニングや軽量化を実施 」し、2015年1月29日より販売を開始しました。機械式ATのチューニングの改良で、けして宜しいと言いがたい評判を覆せるか気になるところ。 続いて「ヒュンダイ・ユニバースの衝突被害軽減ブレーキを韓国で体験」。現在「日本での正式認可を目標に審査 」が進められている衝突被害軽減ブレーキ搭載のユニバースを韓国内にある現代自動車の研究所で体験したインプレッション記事。書かれている内容はバスマガジンの記事と基本的に変わりありませんが、そこはバスラマ深みが違います。 レポートは今号も様々な話題を掲載。ここでは小生的に気になったものをいくつか。まずは「中国製の量産大型電気バス・BYDが日本発上陸」。前号で速報として紹介された京都急行バスの中国製大型電気バスを詳細に紹介し、あわせてBYD社担当者へのインタビューをまとめています。 京都200か3006.K9(15年車)。2015年3月に記録。 「日本市場向けの右ハンドル車で後部右側の非常口を装備するほか、車両全幅も2.5mに収まっている。ただしほかのスペックは既に世界各地で活躍中のBYD電気バスと同等で全長も12mある。このため後輪の軸重は11.46トンあり、規制緩和を受けている旨の表示がある 」とのこと。市街地の路線バスで12mは正直大きすぎ、軸重の規制緩和を抜きにしても運行可能な路線は限られそうです。ただ、BYD社担当者によれば、「1充電あたり250km走行できます。京都の場合でも200kmは走れるでしょう。充電は夜間電力を利用して1日に1回か2日に1回でいいようです。5時間あればフル充電可能です。また充電サイクルは4,000回と見込んでおり、新車で搭載したバッテリーは細かなパーツでは必要かもしれませんが、パックで交換する必要は無いはずです 」と、頼もしいコメント。 今号では、川崎鶴見臨港バスで運行を開始した国産の中型電気バス運行開始のレポートも掲載されていますが、こちらの「航続可能距離は最大40km 」。編集後記に書かれた、「国産電気バスはまだ実用の域に入っていないといっていいだろう 」という意見に納得せざるを得ません。 3月いっぱいで運行を終了した熊本市営バスについても、「熊本市営バス最終日の表情」と題して紹介するとともに、『バスラマアーカイブス02 熊本・九州の輝いていたバス達 - 昭和30・40年代に活躍を続けたローカルバスの素顔 - 』の作者でバスラマにも度々投稿を寄せている「地元の交通趣味界の重鎮 」の方によるメッセージ「市営バス終焉に寄せて」も掲載。非常に興味深いエピソードに読み応えがあります。 熊本200か948.KC-LV380L(98年車)。2015年4月に記録。 最終運行日は「セレモニーや最終運行の主役となった復刻塗装車 」。熊本市交通局で保存されるようなことはなく、熊本都市バスへ転籍しています。「都市バス」の社名表記は地色にあわせており、それなりに配慮をしている模様。車内は見たところ市営バス時代同様、懐かしい市営バスの写真が飾られていました。 事業者訪問は1998年発行の46号以来2度目の登場となる「広島電鉄」と、己斐地区を地域分社した「エイチ・ディー西広島」を紹介。 社番:74833.QKG-KV234N3(13年車)。 社内カンパニー制をやめ、事業本部へ組織再編を行った広島電鉄。記事では系統番号やバスロケーションの導入など近年の施策や、今後計画される路線再編、さらにはドライバーの確保についてなど気になる情報満載です。 ここからは小生手持ちの広島電鉄のバス画像のよせ集めです。今回この感想めいたものを書くためだけに、4月に広島へ出かけました。こんなことしているからお金が無くなるんですが。 社番:74702.PJ-KV234N1(07年車)。 まずは広島電鉄のバスの顔的存在となった日野KV。いすゞLVと判別が難しいPJ規制車の「2006年に採用が始まり、以降毎年増備され、現在は120台を超え最大勢力を誇る 」とのこと。画像は市内線配属のPJ規制車のKVノンステップ車。ハイバックのオリジナルシートを採用するなど仕様的に「国土交通省の「標準仕様ノンステップバス」ではありませんが、関係省庁と相談し(中略)、標準仕様を上回る機能性・快適性・安全性を説明し、補助金対象 」となっているとのこと。やる気さえあれば、これほどの車両を今でも作ることが出来るとは知りませんでした。 社番:24725.PDG-KV234N2(09年車)。 1つ目ヘッドライトとなったPDG規制車で、郊外線向けのワンステップ車。広島電鉄では「今後は全車ノンステップ車を採用する 」ということなので、郊外線のノンステップ化が進みそうです。 社番:66689.PDG-LV234N2改(07年車)。 広島電鉄自社発注のCNG車は2006年から導入を開始。CNG車は呉市営バスからの引継ぎ車を含め「現在49台在籍しますが、導入は2013年度でいったん中止 」したとのこと。画像はいすゞLVのCNGノンステップ車。 社番:50118.KK-RJ1JJHK(00年車)。 00年導入の日野中型ワンステップ車。画像の車両を含めた「6台が仁保営業所に配置され狭隘路線で活躍する 」とのこと。 社番:79061.KC-MP317K(00年車)。 広島電鉄では「しばらく新車購入台数を絞った関係から、車齢の偏りを是正して平準化を進める目的で、比較的年数の若い中古車(ワンステップ/ノンステップ)も並行採用 」しています。画像の車両は川崎市交通局からのワンステップ移籍車。 社番:94807.KC-HU2MMCA(98年車)。 続いては2012年3月いっぱいで営業を終了した呉市交通局からの引継ぎ車。「呉輸送部の車両番号表記には独自の書体が使われている 」のが特徴。視野拡大窓を装備した日野HUツーステップ車。 社番:99675.KC-MP717K(98年車)。 こちらはMPのツーステップ車。呉市営バス時代はFm9810でした。 社番:94812.KL-HU2PLEA(02年車)。 こちらの日野ブルーリボンシティワンステップ車も呉市営バス導入車。 社番:96729.KC-LV280N改(96年車)。 呉市交通局の末期はコスト削減の為、移籍車導入による車両代替も積極的に行われていました。画像の車両は高槻市営バスからの、いすゞLVワンステップ車。広島電鉄塗装の西工96MCは呉市営バスからの引継ぎ車の塗り替えで登場しました。 社番:94879.QKG-KV234N3(14年車)。 2012年以降は新車導入を積極的に進めています。「将来的には20年使用を打ち出したいとするものの、最近の車両は電子化が進んでいることもあり経済寿命の観点からは15年程度での更新が必要になるとみている 」とのこと。20年使用と書くと、首都圏の事業者の代替からすると長い気がしますが、現在の広島電鉄の代替サイクルは20年超なので代替サイクルを早めていくことになります。15年程度にまで早めることが出来れば、移籍車供給側の事業者になるかもしれません。 社番:96757.SDG-LR290J1(13年車)。 2012年以降、新車導入が増えた理由の一つに呉地区の代替促進も挙げられます。大型ノンステップ車は日野KV、中型ノンステップ車はいすゞLRを導入し低床化を推進しています。新車集中配置で、「旧呉市交通局の車両は、一部営業所間の移動によって広島市内で活躍する姿も見られるようになった 」とのこと。 社番:14628.KL-RU1FSEA(00年車)。 高速路線は、昼行のみで「陰陽連絡線が4路線、呉や広島空港など短距離路線が3路線 」を運行。長距離夜行路線からは「全国的にツアーバスが普及する以前 」と早い段階で撤退しているのが特徴。まずは日野セレガRのFD、広島市内と呉を結ぶ近距離路線の「クレアライン」専用車です。 社番:96662.KL-LV781R2(03年車)。 呉市内と広島空港を結ぶエアポートバスは、錨をデザインしたワンポイントが目印。呉と広島空港を結ぶリムジンバスは呉市営バス時代の2011年3月で廃止されましたが、2013年7月に復活しました。画像のいすゞガーラは直結冷房3本トランク仕様で元々広島市内と広島空港を結ぶ専用車でしたが、最近呉に転籍したようです。 社番:24873.QPG-RU1ESBA(14年車)。2014年9月に記録。 呉で記録した画像だけでは物足りないので、昨年松江市内で記録した画像も1枚ほど。現行デザインで14年導入の日野セレガハイデッカー高速車。「陰陽連絡線は冬の融雪剤による塩害の影響などから13年程度で代替している 」とのこと。 社番:37500.U-MJ527F(92年車)。 社番の頭数字「3」は貸切車をあらわします。呉市定期観光バス「くれたん」専用車の三菱ふそうMJ。呉市交通局からの引継車ですが、専用ラッピング車ということもあり呉市時代と変わらぬ外装で運行しています。 ボン・バスこと「エイチ・ディー西広島」は、1999年に「広島市西区己斐地区の広島電鉄の既設路線の一部を引き継ぐ形で(中略)小型バス11台で開業 」した事業者です。記事では地域に根ざした取り組みなどを紹介しています。 社番:80021.KK-RJ1JJHK改(01年車)。 小型車でスタートしたエイチ・ディー西広島ですが、「その後の路線拡張から現在は中型車が主力 」となっています。画像は日野RJワンステップ車。「LED式行先表示器や車椅子乗降用スロープ板はこの車両から装備が始まった 」とのこと。車椅子マークがボディ色にあわせた深緑色となっているのが特徴。 社番:80048.SDG-KR290J1(12年車)。 1つ目ヘッドライトとなった日野KRは代替サイクルの関係もあり、12年に登場しました。この車両から側面行先表示位置が戸袋窓に設置となりました。 連載は、「新 バスドライバーのひとりごと」と海外記事。また、4月発売号恒例の「スーパーハイデッカー・低公害バス」と「ノンステップバス」の採用実績も掲載されています。ただし、「ノンステップバス」採用実績のうち大型車に関しては「都合により次号で一部補足する予定 」とのこと。 次号は150号 創刊25周年記念号ということで、予告は、「特集1:バスラマの四半世紀と日本のバス事情」、「特集2:沖縄のバスはいま」、「特集3:バステクフォーラム2015会場レポート」 、ほかとのこと。事業者訪問先がシークレットとなっていますが、特集から沖縄の事業者でしょうか。バスラマでは何度か「沖縄のバスはいま」と題した特集を組んでいますが、モノレール開業問題や危機的状況な事業者の経営状態など、これまで明るい話題の掲載がほとんどありませんでした。まとまった台数の新車が登場するようになり、那覇バスターミナルの再開発が始まった現在の状況について、バスラマらしい切り口での紹介が今から楽しみです。画像確保のため、いよいよ沖縄に行かないと。 なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照したものになります。 PR
バスラマインターナショナル149号
バスラマ149号のバス事業者訪問はバスラマ46号以来の広島電鉄です。今回は分離子会社のでています。私のひざ元岡山県の宇野自動車の移籍車は今回は除籍していました。残るはとさでん交通(導入当時土佐電気鉄道)になりました。新体制で新車は日野車で動向が気になります。
バスライフ
余談になります。「バスグラフィック」以来のバス専門誌になる「バスライフ」が創刊しました。販売元はアダルト専門誌やレディズコミックを発行している笠倉出版社です。アダルト関係を強い出版社が自動車関係は車選びのムック物や「チャンプロード」を発行している出版社がバス(車関係)専門誌に参入しました。
修正です。
レディズコミック記しましたが、レディースコミックの誤りです。
Re:今後のコメントへの対応について
貴兄からは度々コメントを頂戴しておりますが、
エントリ内容と重複するもの、 他サイト様や某巨大掲示板に投稿があったもの、 文章の意味が不明瞭で個人的な報告と思われるものが多数見受けられます。 これまで放置という形をとってきましたが、不適切と判断したコメントは 本日より適宜削除していきます。改善が見られない場合は通知なくコメント 拒否等の措置をとることもあわせてご承知おきください。 |
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野球や乗り物の思い出など
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