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4月14日以降発生した一連の熊本地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧と復興をお祈り申し上げます。それにしても、小生は熊本でこのような大地震が発生するとまったく思っていませんでした。地球の地殻変動は数万年単位であり、たかだか数百年の尺度で判断してはならないことをあらためて実感しました。というわけで、月末恒例のバス雑誌の感想という名の避難袋の総点検。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル 155号』です。
    
今号の特集は「2016 春のオムニバス」。3月から4月上旬にかけて登場した新車両や施設スなど、日本各地のバスの話題をオムニバス形式で一挙紹介。


 
4月4日に開業した「バスタ新宿」については、この特集内で紹介しています。 「バスタ新宿」では「スタート時点で118社が乗り入れて発着便数は最大1625便、1日あたり4~5万人の利用者を見込んでいる 」とのこと。「到着便は、概ねゴールデンウィーク明け~5月末頃までは、現行の降車場所を利用する事業者も多い 」ことから、当初懸念されたターミナル内での渋滞など、大きな混乱は起きていないようです。到着便が本格的に「バスタ新宿」に移ってからどうなるのか少々気になるところです。
  
3月以降、各地で導入事例が見られるようになった日野ブルーリボンハイブリッドについては、「市販最初のグループとなった 」南海バスの堺シャトル専用車をレポートとして取り上げたほか、 トピックスの「各地の新車から」内でも各社の車両を紹介しています。
  



社番:A1502.QSG-HL2ANAP(16年車)。2016年4月に記録。
東急バスに登場した日野ブルーリボンハイブリッドは、「都内の淡島営業所に2台配置 」。2台のみとはいえ、渋谷駅で1時間も張り付いていれば見られるのはありがたいものです。

トピックスでは、「いすゞエルガミオ/日野レインボー」のフルモデルチェンジ記事も巻頭に掲載しています。今回のモデルチェンジで、「昨年フルモデルチェンジした大型路線車・エルガ/ブルーリボンとのモジュール設計により、同基調のスタイリングに一新するとともに、床形状をノンステップに集約 」しました。中型ワンステップ車が市販車から消滅したことは、個人的にエポックメイキングな出来事ではないかと思っています。また、エンジンは燃費性能を高めるため低馬力化し、「6速AMTに集約 」したことも評価が気になるところです。今号ではメーカー提供の資料をまとめた速報的な内容ですので、インプレッション記事などは次号のお楽しみです。

このほか、「もっと安全なバス輸送を考える インバウンド専門バスドライバーの仕事の実際と待遇」と題した興味深い記事も掲載しています。記事内に「インバウンド輸送は、私服のドライバーが、時には白ナンバーの旧式な車両で運行する姿も目にしたものである 」とあるように、いろいろと触れにくいところが少なくありませんでした。いよいよこの業態の実情を「個別に取材した内容 」をまとめて紹介するバスラマらしい仕上がりとなっています。
 


ちなみにバスラマでは、2011年刊行の124号でワールドキャビンを事業者訪問で取り上げています。ワールドキャビンは「2011年の取材時点で48台の保有台数は、創業10周年を過ぎた現在100台を超える規模に成長している 」とのこと。画像は2015年12月に記録した同社の現代ユニバースです。


今号の事業者訪問は2つ。
まずは熊本市営バスを引き継いだ「熊本都市バス」。まさか熊本都市バスの掲載が、震災のこのタイミングになろうとは・・・。記事では、熊本都市バスの誕生の経緯や、今後計画されるという競合他社を含めた路線再編の概略を中心にまとめています。
在籍車両を紹介する「車両アルバム」は、限られた頁数ながら市営バス引継ぎ車両から移籍車まで、バラエティに富んだ陣容を出来る限り紹介しています。
 


熊本22か3014.U-UA440HSN(95年車)。2015年12月に記録。
ここでは残念ながら掲載が見送られた車種を、小生手持ち画像で並べていきます。まずは市営バスから引き継いだ西工58MCのUAツーステップ車。熊本都市バスの塗装は「白基調に青と黄色のシンボルマーク 」のデザインを採用し、市営バス引継ぎ車の塗り替えが進められました。


 
熊本22か2801.U-LV324M(93年車)。2016年3月に記録。
こちらは市営バス塗装で残る西工58MCないすゞLVツーステップ車。熊本都市バス塗装への塗り替えは、「予算や個々の車両の塗装状態に応じて実施されているので客観的な規則性はない 」とのこと。また、今後は経年車に対して「塗装変更が行われるかどうかは未定 」ということなので、市営バス塗装は長いこと残るかもしれません。

 

熊本200か291.U-HT2MLAA改(91年車)。2016年3月に記録。
移籍車導入などの結果、91年車は経年車のグループに入る模様。経年車には熊本市営バス生え抜き車両のほか、熊本市営バスが導入した都営バス移籍車も在籍。都営バスからはエアサス仕様の都市新バス車両を中心としながらも、画像のようにリーフサスの一般車も移籍しています。



熊本200か465.U-UA440LSN(94年車)。2015年12月に記録。
バラエティに富んだ在籍車両の中でも変り種といえるのが、画像の西武バスからの3扉移籍車。導入にあたり後扉を埋めた大改造を行っていますが、窓部にドアの名残が見られます。



熊本200か1247.PK-HR7JPAC(05年車)。2016年3月に記録。
近年移籍車の中心となるのが中型幅の10.5mノンステップ車。熊本都市バスでは「大型車のセグメント 」ということで、かつて首都圏の一部事業者に見られた状況を見ているような・・・。
日野レインボーHRのOEM車となるいすゞエルガJは「全国的に見て希少 」な存在ですが、熊本都市バスでは市営バス引継ぎ車に加え、画像の立川バスからの移籍車導入により、「僚車が5台に増えている 」状況。




熊本200か1141.KK-RJ1JJHK(99年車)。2015年5月に記録したものを再掲。
純粋な9mサイズの「中型車は乗客が少ない路線や狭隘路線を中心に活躍 」。中扉4枚折戸仕様の日野RJワンステップ車は横浜市交通局からのAT中型移籍車。ちなみに巻末掲載の「在籍車両一覧」は、AT車が分かるようになっています。
 
       

熊本200か482.U-UA440LSN(94年車)。2014年5月に記録したものを再掲。
2015年3月まで熊本市営バスが運行を担当していた熊本競輪場への無料送迎バス専用車も3扉車を除き熊本都市バスに転籍しているとは記事を読むまで知りませんでした。熊本競輪場無料送迎バスにいずれ参入する予定があるのか、それとも他の用途に使うことになるのか気になるところです。

事業者訪問2つ目は「新京成バスグループ」として船橋新京成バス・松戸新京成バスを取り上げています。新京成電鉄直営のバス事業を「2003年10月に営業所ごとに3社に分離 」し誕生した事業者です。その後、グループ会社の吸収や合併により現在の船橋新京成バスと松戸新京成バス2社体制となっています。記事では2社それぞれの現況や取り組みについてを紹介しまとめています。 

新京成バスグループが趣味誌で特集されたのは、まだ3社体制だった2012年刊行の『バスマガジン56号』以来。当時の在籍車両の多くはまだまだ現役で運行中ですが、新京成電鉄直営時代に長く愛用してきた富士重工ボディは、深夜急行バスの運行開始に合わせて京成バスから移籍した高速車のみという状況。生え抜きの一般乗合車は残念ながら姿を消していたとは。せっかくですので手持ち画像をまとめて並べていきます。
 


社番:1008.PKG-RA274MAN(07年車)。2016年4月に記録。
まずは社番の頭数字「1」の船橋新京成バス鎌ヶ谷営業所配置車両から。船橋新京成バスの大型車は「すべて車齢10年未満で、均質なことが特徴 」。西工ボディのRAワンステップ車が主力的な存在といえます。
 


社番:1033.LKG-MP35FM(11年車)。2016年4月記録。
UDのバス販売事業撤退により、三菱ふそう車導入に切り替えられました。画像の車両は船橋市をホームタウンとするプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」のラッピング車。船橋新京成バスは「千葉ジェッツ」のオフィシャルスポンサーとなっています。
 


社番:F132.PJ-LV234N1(06年車)。2016年4月に記録。
様々な色のバスが在籍している船橋新京成バスですが、画像の車両は「2007年に船橋新京成バスに移管して事業を終えた 」船橋バスからの転籍車。
  
 

社番:1723.SDG-LR290J1(16年車)。2016年4月に記録。
中型車は富士ボディのワンステップ車の代替が完了したことにより、全車ノンステップとなりました。「大型車のAT化に伴い中型車もAT化を推進するため、鎌ヶ谷にはいすゞのAT車を配置 」しています。
 


社番:N-M56.KK-RM252GAN改(03年車)。2016年4月に記録。
新京成電鉄直営時代に導入した車両は、いよいよ03年導入の中型ノンステップ車を残すのみとなりました。西工ボディのRMですが、赤帯をはじめ全体的に退色が進み残念な感じ。
 


社番:2013.PKG-AP35UM(08年車)。2016年4月に記録。
青緑色の塗装に、社番頭数字「2」は習志野営業所配置車両。もともとは3分社の1つ、習志野新京成バスの在籍車両でした。習志野新京成バスは、新車を船橋新京成バスの経年車とトレードするなど財務的にいろいろと厳しかった模様。船橋新京成バスとの合併後も、塗装デザインは継続しています。
習志野営業所配置の大型車は、「入出庫口の路面の傾斜が大きくノンステップバスが通過しにくいことから、これまでワンステップバスのみが配置 」されています。画像の車両は三菱ふそうMPのOEM車となるUDのAPワンステップ車。なお、習志野営業所でも「今後はノンステップバスも配置予定 」とのこと。 
 


社番:2701.KK-RM252GAN(04年車)。2016年4月に記録。
習志野新京成バス塗装のRMノンステップ車。



社番:2719.TKG-MK27FH(15年車)。2016年4月に記録。
近年は中型車をいすゞ車で導入している船橋新京成バスですが、習志野営業所は「一部転回場の関係から、いすゞよりもホイールベースが短く機動性の高い三菱ふそう 」車を導入しています。導入するきちんとした理由があったんですね。



社番:3020.PKG-LV234N2(08年車)。2016年4月に記録。
パープル色で社番頭数字「3」の松戸新京成バス。一般乗合車は新京成電鉄直営時代と変わらず、いすゞ車を導入しています。大型車は「道路環境などにより使用路線が限られるため 」ワンステップ車をメインとしていますが、「今後は走破性を高めた新型エルガの採用によりノンステップ化を高める 」とのこと。



社番:3423.SDG-LR290J1(15年車)。2016年4月に記録。
一方、中型車は船橋新京成バス同様、全車ノンステップ車となっており、「2014年購入車以降、AT車が選ばれている 」とのこと。ちなみに松戸新京成バスは、運転席側のミラーステーは一般的な窓横に取り付けられたタイプを採用。船橋新京成バスと同型車ながら、細かい違いがあります。



社番:1911.QKG-MP35FM(13年車)。2016年4月に記録。
貸切事業は企業の特定輸送やスクールバスをメインとしているため、用途に合わせた専用車も在籍しています。画像の鎌ヶ谷営業所配置のMPワンステップ車は「船橋市内の新興住宅地「森のシティシャトルバス」 」の専用車。



社番:2951.SDG-RR7JJCJ(15年車)。2016年4月に記録。
昨年登場した習志野営業所配置の、いすゞガーラミオ。京成グループ共通の高速・貸切塗装デザインとなっており、企業送迎の特定車となっています。

連載は、「新 バスドライバーのひとりごと」と海外記事となっています。また、4月発売号恒例の「スーパーハイデッカー・低公害バス・ノンステップバス」の採用実績も掲載しています。
小生的に気になったのは、かつて低公害バスを代表したCNGバスの採用実績。昨年度は「2015年6月に富士急山梨バスがいすゞQDG-LV234N3改(エルガCNGノンステップ)を1台採用 」しただけとのこと。CNGバスが新車のラインナップから姿を消す日もそう遠くなさそうです。 

今号は小生的に馴染み深い事業者訪問掲載ということで、非常に興味深く読むことが出来ました。
 
次号予告は、バス事業者訪問が阿寒バス/くしろバス、2016バステクフォーラム開催、いすゞエルガミオに乗る、ベトナムのバス事情 ほかとなっています。事業者訪問は北海道の2事業者ですが、今号から一転してどちらもなじみが無く手持ち画像もありません。時節柄、釧路に行くわけにもいきませんので、どうしたものか。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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