湖南の会津バス

－注意－
このエントリ記事は２００８年１０月に書いたものです。２００９年４月より郡山側の路線は
変更されています（詳細については「別エントリ」参照）。あくまでも当エントリは２００８年
１０月の体験談としてご覧いただくようお願いいたします。

会津バスこと会津乗合自動車は、福島県の会津地方をメインとしていますが、中通りの
郡山市内にも一般路線バスを運行しています。











福島２２か２３６３．郡山市湖南町福良古町停留所近辺で撮影。

郡山市湖南町、郡山市ではありますが地名の通り猪苗代湖南岸に位置するこの地区の
路線バスを会津バス湖南営業所が運行しています。管内の時刻表を見ると分かるので
すが、路線の殆どは地区内で完結しているものが多く、会津バスで湖南町へ行くには、
磐越西線の上戸からの路線が唯一と言ってもよいアクセス方法ではないかと思います。
もっとも湖南への一般的なアクセス方法はおそらく自家用車でしょうが・・・。
上戸発着の本数もけして多くなく、小生のようなおかしなマニアの流入を阻む難易度の高
さとなっています。

そんな湖南営業所の会津バスですが、１往復のみ会津若松と郡山駅から湖南町まで結
ぶ路線バスがそれぞれあります。会津若松からは、会津若松市内の「原長谷川前」まで
運行している原・長谷川線のうち、１本のみが湖南地区の「湖南高校」まで結んでいます。
小生が会津在住時代の２０００年頃は湖南地区への足として、ある程度の本数を福良古
町まで運行していましたので、１往復となったことにむしろ寂しさを感じます。
ちなみに湖南高校から会津若松への復路は１６時台の下校時に運行されますが、「学校
の終業時間により繰上げ運行する場合運休」と注意書きがあります。これでは一般客とし
ては時間が読めず、なかなか利用し難いものです。つまりこの路線には学生以外の利用
が無いということが分かります。

今回の会津訪問では、その朝１本に乗車してみました。この馬鹿馬鹿しいまでのマニ
アぶりが拙ブログならでは。その努力を違うことに使っていれば今頃別の人生を歩んでい
たことでしょう。

西若松駅から会津若松駅前ターミナルを経由する「原・長谷川線」の始発が、会津若松
から湖南町まで運行する唯一の路線となった湖南高校行きとなります。小生は会津若
松駅前ターミナルから乗車、この日の運行は比較的新しいワンステップのエルガミオ。
ナンバーを見ると去年撮影したときと同じ車両です。本来ならばターミナルに入線する写
真の１枚でもあればよいのですが、全く記録しておらず。

入線した車両には乗客の姿は無く、ターミナルから小生を含めて２人だけが乗車。その
１人も会津中央病院で下車してしまい、以後小生のみという状況。乗車したのが日曜とい
うこともあり学生の利用は無く、騒がしい車内を想像していただけにちょっと肩透かし。
バスはひたすら国道４９号線を走り、上り坂の多い区間では所々で退避し後続車をやり
すごします。バスは強清水から戸の口原を経て会津レクリエーション公園に入ります。
園内にはオートキャンプを楽しむキャンピングカーが何台か駐車しているのが見えます
が、当然ここから湖南へ向かう乗客は無く、多少の時間調整をして発車。
会津レクリエーション公園には猪苗代から磐梯東都バスも路線が延びており、時間によ
っては会津バスとの乗り継ぎも可能のようです。磐梯東都バスが走る部分は元々会津バ
スが運行しており、会津若松から国道４９号線をこのまま直進し猪苗代まで磐梯高原・若
松線という名の路線が延びていましたが、これも今となっては懐かしい思い出です。

公園を出るとバスは来た道を強清水まで戻り、いよいよ湖南方面へ向かいます。時刻表を
見ると原長谷川前で乗り換えるようにも見えますが、若干時間調整をして出発。このまま
湖南高校まで走ります。高坂の峠を抜けるといよいよ郡山市湖南町となります。湖南営業
所最寄の福良古町で下車。会津若松からここまで約１時間かかりました。











福良古町にて。
福良古町停留所周辺は、それなりの集落になりますが、朝８時では開いている店舗も見
当たらず。











湖南営業所は福良古町バス停近くの耕地整理で改良されたと思われる直線道路沿いに
あります。現在の配属は何台くらいなのか分かりませんが、停車車両に比べて広大な敷
地です。もっとも除雪等のことを考えれば、この位の広さは必要でしょうか。











停車車両には元東武なＨＴ、ＬＶの姿が。方向幕を見る限りスクールバス運用として湖南
営業所に配置されているようです。てっきり若松に在籍しているだけかと思っていましたが、
まとまった台数が移籍しているのかもしれません。営業所の奥にはＨＤ－Ⅰな貸切車の
ような車両も見えましたが、詳細分からず。

ここから、湖南地区へのもうひとつの１往復、郡山駅への上戸・郡山線に乗り継ぎます。

ここでまた２０００年頃の話。当時は郡山駅への路線は冬季とそれ以外で運行経路が異
なっていました。冬季は熱海・郡山線という名で湖南地区の赤津から湖岸の東側を北上し
磐梯熱海を経由するルートで１往復。それ以外の時期は三森・郡山線という名で三森峠を
経由するという、今となっては魅力溢れるルートを走り、午前と午後の２往復ありました。

現在では磐梯熱海経由が通年運行となり、上戸・郡山線として湖南発が午前、郡山から午
後戻る１往復のみとなっています。起点は赤津から若干延伸されて勝田内となり、湖南地
区をぐるりと回ります。小生が福良古町から乗車した際は日曜ながら既に数人の乗客があ
り、その後も若干の乗車がありました。湖南地区の集落を抜けると、バスは猪苗代湖を車
窓左に見ながら行きます。猪苗代町に入るとすぐに国道４９号線とぶつかり上戸、以後４９
号線を走ります。中山峠をトンネルで抜けると再び郡山市となり、乗客のほとんどは磐梯
熱海の太田熱海病院で降車していきました。通年磐梯熱海経由となったのは、いろいろ理
由があるようですが、通院需要も要因なのでしょう。太田熱海病院からは福島交通の路線
がある関係で、いわゆるクローズドドア扱いとなり降車のみとなります。乗客は小生を含め
２人だけとなり、道路混雑も無かったため、予定時刻より幾分早く郡山駅に到着しました。






 














２０３５．郡山駅にて。
乗車時間は福良古町から約１時間ちょっと。会津若松から待ち時間を含め約２時間３０分
ほどかけて郡山に辿りつくことが出来ました。会津在住時代から気になっていた、ある意
味有名な路線に乗車することが出来たのは有意義でした。

郡山からは高速バスで再度会津若松へ戻りました。高速バスは郡山と会津若松を約１時
間１５分で結び、湖南経由でやっとこさっとこ来たことに比べるとあっという間という感じで
した。

（２００９年４月１０日一部加筆・修正）