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バス雑誌の感想という名の番外編、バスに関する書籍を買ったらブログに書くシリーズ。
今回は7月中旬に刊行された関東バス創業80周年記念出版『バスラマアーカイブス
01 関東バスの走る道 - 沿線とバスの半世紀- 』についてです。『年鑑バスラマ2010
~2011』歴史編で関東バスの1960~70年代の3扉車を特集したことが刊行につなが
ったとのこと。

本書の内容は、巻頭「はじめに」部にまとめられていますので引用すると、「同社所蔵写
真を中心に愛好家による写真も加え、バスの車両にウエイトを置きつつ、沿線の街並や
人々の移り変わりを偲ぶことができるもの
」となっています。
これまで断片的にしか紹介されていなかった貴重な所蔵写真を生かすべく、現在との定
点比較が中心となっています。掲載されている懐かしい写真は、走っているバス・車・人々
の服装などを除けば、あまり変わっていない所もあれば、街並みに名残がある場所、道
路拡幅などで大きく変わった場所等さまざま。小滝橋の関東バス本社にかつて営業所が
あったことは知っていましたが、写真を見るのは初めて。本社屋上にバスのフロントにある
社紋(+羽根付)ネオンサインが時代を感じさせます。

小生手持ちの画像で、大きく変わった印象がある場所は、やはり荻窪駅北口でしょうか。

2008年記録









1991年に拡大されたとはいえ、ごく最近まで1960年代とそう変わらないバス乗り場風景
だった荻窪駅北口。

2011年記録









先ごろ工事が完成し、ごくありふれたロータリーとなってしまいました。
もちろん現在の乗り場の方が、歩行者と車の通路がきちんと分けられ、安全であることは
間違いありません。

2008年記録









ただ荻窪駅北口といえば、解説にもあるように「昼間から営業している焼き鳥店があり、
再整備の少し前まで、この広場にいい匂いを漂わせていた
」風景に見慣れていた者
からすると趣が無くなったと感じてしまう次第。

荻窪駅北口案内所









荻窪駅北口つながりで、もう1枚。
かつては荻窪駅北口にも案内所がありました。この案内所にはバス正面に取り付けられ
ていたと思しき社紋が埋め込まれていました。新たに改装される案内所で再利用されれ
ば面白いのですが。それともフレンド祭で売却でしょうか。



車掌さんOGと車両担当OBの方へのインタビュー記事である「あの頃のバス、あの頃の
乗客、そして私」も、なかなか面白い内容です。京王帝都電鉄が作成した「あなたは会社
を代表します~自動車車掌作業手順~」というバス車掌さんの仕事を紹介した研修用映
画を、以前神田にあった交通博物館で見たことがあるので、頭の中で映画と本文とをつき
あわせている小生がいたりします。

後半は関東バスの車両編です。1950年代以降の車両はほぼ網羅しています。一部の
掲載写真は1991年発行の『バスラマインターナショナル 9号』掲載ユーザー訪問(※現
在のバス事業者訪問)のものも見られ、バスラマ創刊20年のストックの豊富さを感します。
ただし、車両の解説は必要最小限となっており、なかには短い文章に随分つめこんだ車
種もあります。個人的に1967年後期導入のUR690が、なぜ観光車のグリルで登場した
のか不思議で仕方ありません。このあたりも解説してほしかったものです。

在籍車両一覧のリストは2011年5月31日現在のものを掲載。関東バスの代名詞であっ
た3扉車が少なくなったことをあらためて実感。「多客路線やラッシュ時への対応性に優れ
るなどの理由で
」排ガス対応装置を取り付け活躍してきましたが、いよいよ2011年度内
の引退が予定されています。

A3511









社番:A3511.U-UA440HSN(94年車)。
ということで3扉車の画像。機械式ATの「E-MATIC」搭載の3400代。
2011年5月に記録した画像ですが、珍しく涎掛け無しで運行中でした。

B5148









社番:B5148.
こちらは標準尺の5100代。3400代同様、機械式AT車でした。
画像の車両は既に引退済み。5100代自体がリスト掲載時点で、青梅街道営業所に在籍
する1台を残すのみということで、近日中(もしくは既に)に過去帳入りしそうです。

B1310









社番:B1310.PKG-AP35UM(10年車)。
先ほど並べた5100代を置き換えたのが、詰め込み仕様で導入されたワンステップ車の
1300代。西工ボディのRAとUDブランドで販売されたMFBMボディのAPが在籍。
今思えばAPやAA といったUDと三菱ふそうのバス事業統合へ向けた取り組みで登場し
たOEM車も、結局 UDのバス事業撤退への時間稼ぎに過ぎなかったとしか言えません。

D8002.JPG









D8002.U-HT2MLAH改(95年車)。2008年に記録したものを再掲。
3扉車といえば、丸山営業所に富士ボディのHIMRという珍しい車両が在籍していました。
特殊車両ながら岩手県交通に移籍し仰天したものですが、電気系統のトラブルで引退
したとのこと。残念。

D3480r









社番:D3480.2008年記録。
2000年代初頭のボデー更生でラッピング広告対応と合理化目的の簡易塗装 」の車
両もきちんと掲載されているのはさすが。ここではリヤ側の画像を並べておきます。

D811









社番:D811.PA-MK27FH(05年車)。
関東バスの一般路線車は富士ボディばかりだったのも昔の話。現在は様々な車種・ボ
ディを見ることが出来ます。当初ノンステップ車には見られなかった正面の羽根付き社
紋。近年ボディ更新の際に復活したのは、前にも書いたことがありますが、小生的にう
れしい限り。

本書は関東バスに興味がある方も、それほどでもない方も買って損は無い1冊です。
バスラマの新シリーズとなる「バスラマアーカイブス」、今後も事業者の記念誌とあわせた
内容となるのか、それとも1950年代オンリーでいくのか?なんにせよ、こういった形でバ
ス趣味誌の深化は喜ばしいこと。次号以降も楽しみです。

なお、本文中の「斜字 」部分は引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参
照しました。
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コメント
無題
関東バスといえば3扉のバスが自分的には印象にあります。
最近では3扉のバスは関東圏のみならず、大都市の名古屋などでも貴重な存在なので、撮影するなら今の内なのかもしれませんね。
沖縄でも見かけるのは那覇バスのみなので、3扉は貴重ですね。

沖縄のバスに最近変化があったので報告します。
まず、那覇バスでは市内線に元京急日野ブルーリボンワンステバスが導入され、市外線に元京急日デのワンステバス2台が導入されました。
琉球バス交通には北部に元京急いすゞワンステ、ジャーニーが導入されたそうです。

僕の気付かなかったのですが、那覇バスのスカイマークランプバスに元京成バス3扉車が導入されたようです。(いつの間にか)
また動きがあったらコメントします。
【2011/08/07 00:22】 NAME[沖縄のバス] WEBLINK[] EDIT[]
Re:
沖縄のバス様コメント有難うございます。
第一傘下の2社は引き続き活発な移籍車導入ですね。以前コメントにあった
琉球バス交通に配属されたセレガは高速バスにも使われているのでしょうか?
また動きや詳細が分かりましたらコメントをお待ちしております。

空港内のランプバスはエアー沖縄含め様々な車両が在籍しているようですが、
よく分かりません。自由に見ることが出来ないだけに、こんな車両も在籍し
ていた!という新たな発見もありそうです。
【2011/08/08 09:23】 NAME[Mrジョソ] WEBLINK[URL] EDIT[]
補足
琉球バス交通に配属されたセレガは基本23番で使われているようです。たまに90番に配属されたりと、基本は一般道専用みたいで、高速バスには配属はされていないようです。
【2011/08/08 23:36】 NAME[沖縄のバス] WEBLINK[] EDIT[]
Re:補足
補足情報ありがとうございます。一般道専用だけでは少々もったいない車両ですね。
またよろしくお願いします。
【2011/08/09 21:02】


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