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忘れたころに更新する「バス雑誌感想アーカイブス」。
雑誌や書籍刊行時点でのバスに関する話題や取り巻く状況・環境を知ることで現在が
見えてくる!という建前(小生の勝手な思い込み)のもと、夏休みの読書感想文的戯言
集です。今回は、2006年3月に発行された『バスマガジン 16号』です。

なお、本文中のデータ等記述内容は刊行時点でのものとなります。「斜字 」部分は同誌
からの引用部分で、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しました。

巻頭特集は「歴代日野・セレガのすべて」。バスマガジンお得意の歴代モデルを紹介す
る特集で、今回は日野セレガを取り上げています。
観光車のブルーリボンを大幅にモデルチェンジし1990年に登場したセレガ。セレガの
名前の由来は「セクシー&エレガント 」の造語で、現在からすると少々痛い感。ドラマチ
ックメディア『セレガ』のカタログキャッチコピーを含め、これが90年代初頭のバブル景気
真っ只中の空気感というやつなんでしょう。
さて、販売当初のセレガのU規制車では、「スーパーハイデッカーの「セレガGシリーズ」、
ハイデッカーの「セレガFシリーズ」 」
と、「用途に合わせた様々なバリエーションを展開 」。

1691









札幌22か1691.
セレガGシリーズは「ブルーリボン時代のグランデッカー、グランシアター、グランジェット
の名称を踏襲
」しており、セレガGTは「シアタータイプの傾斜床・傾斜窓 」を装備していま
す。画像はエルム観光のセレガGTで、2010年5月に記録したものの再掲。

H-275









社番:H-275.
ハイデッカーのセレガFシリーズは車高によりFD・FS・FMの3種類を展開し、それぞれ
に車長約12mサイズ・11.5mサイズ・10.5mサイズを揃えていました。画像は徳島
バスに在籍する10.5mサイズのセレガFSで2012年8月に記録したもの。

2690









札幌200か2690.
セレガFMは最も車高の低いグレードで、ホイールアーチの樹脂パーツが外観の特徴。
仕様的には結構豪華な送迎車という感じで、事業用ナンバーの車両はそれほど多くあり
ませんでした。KC規制車対応時にモデル廃止となり、このグレードは観光顔の路線シャ
ーシに推移したような形になりました。画像は夕張鉄道在籍車両で、2012年5月に記録
したものの再掲。

176









佐賀200か176.
9mサイズのセレガFCもセレガFシリーズの1モデル。初期モデルでは画像のように、
ホイールアーチにFM同様の樹脂パーツを使用しているものもありました。画像は昭和
自動車在籍車両で2012年5月に記録。
特集ではKL規制車のセレガR、そして2005年に大々的にモデルチェンジした新型セレ
ガのバリエーションも細かく紹介。今号があればセレガについて一通り見分けが出来る
という1冊となっています。

続いての特集は「読者が選ぶ・・・『全国乗合バス100選』大募集 その前に関東運輸局
企画の関東乗合バス100選を紹介しよう」と随分長いタイトル。バスマガジンが新たに
募集する『全国路線バス100選』の参考として、2003年に制定された「関東乗合バス
100選」路線を紹介しようという内容となっています。

「去りゆくモノコックボディ最後の輝きを追う ネオクラシックバス」第3弾では草軽交通の
K-RC701Pや長電バスのリフト付きK-RC301改のほか、新常磐交通に在籍する
いすゞ車などを取り上げています。残念ながら長電バスのK-RC301改は既に廃車
が決定しているということで、「今号発売日の3月27日にはすでに車庫からも姿を消し
てしまっていることだろう
」とのこと。特徴的な車両がまた1台姿を消してしまいました。


バス会社潜入レポートは「宮崎交通」。戦時統合により「1県1社体制が確立 」したことで、
「宮崎県全域で広くバス事業を展開 」しています。「90年代に宮崎交通(宮交グループ)
が県や行政と一体で取り組んだ観光プロジェクト(青島リゾート)は、暗礁に乗り上げ 
」、
自主再建を断念。05年1月に産業再生支援に支援を申請 」し、現在「新しい経営ビジ
ョンのもとで懸命に再建の道を模索している
」とのこと。

821









821r









宮崎22か821.P-RR172BA(88年車)。
一般乗合車は中型車メイン。全国的に減りつつある1つ目ヘッドライトの日野中型路線
ボディも、まだまだ主力として活躍中。このほか、「観光タイプのトップドア車は、経年車が
路線バスに転用
」されることから、「モノコックボディのネオクラシックバスが走ることもし
ばしば
」とのこと。最古参の80年式いすゞCRA580に宮崎交通創立75周年を記念した旧
塗装も登場しています。

947









947r









宮崎22か947.P-UA33N(90年車)。
少数在籍する大型乗合車。中扉4枚折戸仕様の富士7Eボディ。

138





宮崎230あ138.KL-MS86MP(03年車)。
経営再建では「収益性の高い都市間高速バスは強化 」し、「05年1月には長崎県営バ
スとの共同運行により、宮崎~長崎間の昼行便(ブルーロマン号)を1日2往復で開設

しています。画像は高速車の例ということで、宮崎~熊本間の「なんぷう号」で運用中の
エアロバス。

最終回となる「富士重工業バスボディ大研究」は21型、通称1M・1Sと呼ばれる観光
ボディを紹介。

116









鹿児島200か116.
まずはスーパーハイデッカーの1Sボディ。前ボディの7Sは上段フロントガラスの丸み
からヘリコプターの愛称もありましたから、ボディデザインが一新したことを印象付けま
す。どちらかといえば、前々デザインのHD-Ⅱボディを思い出すのは小生だけでない
はず。画像はいわさきバスネットワーク在籍の高速車で、2011年10月に記録したもの
の再掲です。

522-10642R5









社番:522-10642R5.
ハイデッカーの1Mボディ。画像は東京空港交通在籍の直結冷房仕様車。

522r









社番:522-10642R5.

606-00442R5r









社番:606-00442R5.2011年5月に記録したものを再掲。
フロント部分から大幅にモデルチェンジした印象を持つ21型ボディですが、「サイドの腰
板部以下やテールライトなどは17型を踏襲
」しています。こうしてリヤ側を並べると、共
通部品が多いことが分かります。

連載はこのほか、「バス専用道を走る」は奈良交通の専用道城戸~専用道霊安寺。西
日本JRバスより引き継いだ路線で、建設中だった鉄道路盤を活用したことで知られて
いる有名路線でもあります。
「路線バス抜け道ルート」はJR関西本線の加佐登駅と近鉄名古屋線の白子駅を鈴鹿
市コミュニティバス「C-BUS 椿・平田線」と三重交通の「白子・平田線」の乗り継ぎを
紹介。「愛しいバスたちよ」は福井県と滋賀県を訪問した際の思い出話となっています。

路線バス全方位レポートは「和歌山県」。エリア的に南海グループの事業者が多く、南海
りんかんバスなど1990年代に設立された分離子会社も目につきます。県内最大事業者
の和歌山バスも実は南海電鉄の分離子会社となります。1975年に南海電鉄が直営で
運行していた和歌山市内および周辺の路線を引き継ぎ誕生しました。
小生手持ちの和歌山県内のバス事業者画像は和歌山バスのみ。ということで2枚ほど。

570









和歌山22き570.
側面がラッピングでわかりにくいですが、オーシャンカラーの日野車。オーシャンカラー
とは、「世界リゾート博覧会・マリーンシティ開業に合わせて登場 」したものとか。

623









和歌山22き623.
標準塗装はご覧のような感じ。西工ボディの中型車。
このほか、近鉄グループの明光バスや独立系の有田鉄道や中紀バス、野上電鉄代替
で誕生した大十バスなど県内で14事業者が路線バスを運行しています。

と、小生的に気になった記事についてのみいろいろと書きましたが、これ以外にも様々
な記事で盛り沢山な1冊となっています。

次号予告は「4月21日スタートしたふるさと銀河線代替バス」や「ワン・ロマバス」特集、
「シャシーメーカー別・バス型式全公開第4回三菱ふそうトラック・バス」、「立山黒部ア
ルペンルート」、「バスのリフレッシュ」と、まだまだバスマガはネタを持っている模様。
どんなものになるのか楽しみです。

2006年のバスマガジンを見てきましたが、6年前などほんの少し前という感じです。
ところが、調べてみると変わったところも多いようです。以下、2012年現在から見ての
戯言となります。

358









徳島200か358.
まずはセレガ特集から。掲載当時登場したばかりの新型セレガはその後も細かい改良を
行っています。さらに2010年のLKG規制車から、車間距離維持装置などを標準装備し
たことで画像のようにフロントグリルを一新しています。

ネオクラッシックバス特集で掲載された車両は残念ながら全て引退済。2006に見ておけ
ば良かった、と思っても既に遅しというのはいつものことです。

宮崎交通は現在産業再生機構の支援を離れ、地元企業を含む新たなスポンサーによ
る支援の下で経営再建が続けられています。新燃岳の噴火や東日本大震災後の自粛
ムードや海外からの原発事故への厳しい見方などから、まだまだ再建途上にあるという
状況です。このためバス車両の代替は進んでいるものの、P規制車代替にはまだまだ
時間がかかりそうです。マニア的には楽しいものの、経営的な視点からすれば、事業の
柱といえるバス事業の車両老朽化に歯止めが利かない深刻な状況ともいえます。

「バス専用道を走る」で取り上げられた路線は専用道城戸まで平日こそ4往復から
5往復に増えたものの、土休日・祝日は早朝1本のみと乗車難易度がかなり高くなっ
ています。もっとも掲載時点で「このままでは廃止される可能性も高い 」と書かれてい
る状況でしたから、残っているだけマシなのかもしれません。

また非常に瑣末なことながら、「全国乗合バス100選」の募集がこの号だったことに驚き
ました。6年間あれば100路線などあっという間に掲載できそうなものの、現在絶賛休載
中。始めなきゃ良かったという企画だったのかもしれません。

さて、この「バス雑誌感想アーカイブス」、拙ブログをマメにご覧の方はお気づきの通り、
今後の更新予定発表を兼ねております。

宮崎駅前









「宮崎交通のバス2012」と、

徳島駅前にて









「徳島で見たバス2012」の2本立て。近日更新開始予定です。どちらも既に並べたネタ
で、徳島なんか2011年に更新したばかり。あっという間に終わりそうなので、どうやって
更新回数を稼ぐか思案中です。
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