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バスに関する書籍を買ったら感想めいたものをブログに書くという、余計なお世話というシリーズ。
今回は5月下旬に刊行された『BJハンドブックシリーズS88 京都バス 京福バス』です。

 

社番:103.PKG-LV234N2(09年車)。2015年5月に記録。



福井200か524.PDG-KR234J2(09年車)。2015年4月に記録。
 
BJハンドブックシリーズでは初登場となる両事業者。京都電燈の交通部門をルーツとする京福電気鉄道のグループ会社に属しており、一般乗合車は同じ塗装デザインを採用しています。本作の掲載事業者は京都バスと、京福バスおよび子会社の京福リムジンバス、傍系のケイカン交通、福井交通と京福グループのバス事業者を全網羅しています。趣味誌では過去にバスマガジンで京都バスが2012年、京福バスは2009年に取り上げられたことがあります。在籍車両が大きく変わったとまでいきませんが、刊行のタイミングとしては良いのではないでしょうか。
 
内容は車両編・歴史編・紀行編という、いつも通りの3部構成で、「終点の構図」は京都バスの岩倉実相院。紀行編は「“日本の建築美”を愉しむ!」と題し、京福バス運行の高速バスを利用し福井と京都をめぐる乗り歩きルポです。
車両編の掲載写真は本作も、粗い&コントラストの調整が酷くて側面窓形状が分かりにくいものが見られます。残念ながら、これがハンドブックシリーズのデフォルトと認識しなければならないようです。歴史編は京都バス・京福バスとも結構複雑な設立までの経緯から現在に至るまでの事業状況についてをしっかりまとめています。車両編の掲載写真に少々目をつぶれば、安定のハンドブックシリーズといえる内容の1冊です。 




感想めいたものはこのくらいにして、ここからは今回の感想めいたものを書くために4月5月で撮りためた小生手持ち画像を並べていきます。このエントリを作成するためにわざわざ出かけましたので、画像かなり多めとなっています。今回並べることが出来なかった京福バスの画像は福井で見たバスシリーズとして後日更新する予定。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の車両リストを参照しました。

<京都バス>

 
社番:76.KC-UA460LAN(97年車)。2015年5月に記録。
京都バスは三菱ふそう車を除く国内3メーカーを擁し、長らくUD車と日野車をメインに導入していました。また、近畿地方有数の富士ボディ愛用事業者としても知られ、日野車にも富士ボディを架装していました。
一般乗合車は近畿地方では標準的な前後扉仕様を採用していましたが、前中扉仕様の低床車導入により台数を減らしています。まずは高野営業所に配置されているUD車から。画像の97年車まで富士7Eボディの前後扉車を導入していました。 




社番:49.KC-UA460LAN(98年車)。2015年5月に記録。
97年から導入を開始したワンステップ車から前中扉仕様に変更。交通バリアフリー法施行前に導入したワンステップ車は中扉折戸仕様で車椅子用スロープの装備はありません。




社番:60.KL-UA452MAN(03年車)。2015年5月に記録。
富士重工がバスボディ製造から撤退したことにより、03年に西日本車体のUD車が登場。様子見があったのか、この年は画像の1台のみの導入。




社番:27.KL-UA452MAN(05年車)。2015年5月に記録。
京都バスでUD車の導入は少なくなり、03年の次の導入は05年車となります。LED行先表示を装備し、03年導入車とはマーカーランプの有無、ミラーステー位置、屋根上クーラー機器形状など異なっています。 
ちなみに、「京都バスの社番は各車に搭載されている無線番号が使用され、車両代替の際には新車に引き継がれる 」もののため、年式順などの法則はありません。
  



社番:34.PKG-RA274MAN(08年車)。
RAワンステップ車は少数導入し、画像の08年導入車からマーカーライトの装備が復活。京都バスでUD車の新車導入は翌09年で終了しました。
 
    

社番:148.KL-HU2PMEA(04年車)。2015年5月に記録。
嵐山営業所は日野車をメインに配置しています。日野車への富士ボディ架装が中止されたため、98年導入車から純正ボディとなり、今や富士ボディ架装の日野車は3台という状況です。
KL規制車時にモデルチェンジしたブルーリボンシティワンステップ車は01年から05年にかけ導入。画像の04年車は京都バスではまとまった台数となる7台を導入したこともあり、日野ブルーリボンシティは京都駅で比較的見かける存在となっています。
 



社番:110.PJ-KV234N1(07年車)。2015年5月に記録。
いすゞからのOEM車となる日野KVワンステップ車は06年より導入開始。外観からいすゞ車との判別が難しい画像のPJ規制車のほか、1つ目ヘッドライトとなったPKG規制車以降の車両も在籍しています。
 


社番:23.KL-LV280N1(04年車)。2015年5月に記録。
UD車の導入台数が減るかわりに、増えてきたのがいすゞ車。京都バスのいすゞ車は「9m尺の山間路線用に限定されていたが、02年から一般路線用として増備が続いている 」状況となっています。画像の車両はV8エンジンを搭載したKL規制車のLVワンステップ車。04年導入車からマーカーランプが廃止されています。
 


社番:127.QPG-LV234N3(13年車)。2015年5月に記録。
近年は日野車よりも、いすゞ車の導入台数が目立つ状況。画像の車両は今のところ京都バス最新導入車となるQPG規制のLVワンステップ車で、この日は京都駅と比叡山頂を結ぶ「比叡山ドライブバス」の運用に入っていました。
 


社番:7.PDG-LR234J2(10年車)。2015年5月に記録。
京都バスでは狭隘路線や山間部の路線向けに、7mサイズの小型車や大型車幅の9m車を導入してきましたが、2000年代以降中型車も導入。10年にはまとまった台数の中型ワンステップ車を導入。まずはいすゞLRワンステップ車で、高野営業所配置の車両は屋根上にスピーカーを装備。自由乗降区間のメロディーバスに対応しています。




社番:8.PDG-KR234J2(10年車)。2015年5月に記録。
10年車は、いすゞLRと並行して1つ目ヘッドライトの日野KRも導入。こちらは高野営業所のみの配置で、屋根上にスピーカーを装備しています。




社番:10.BDG-RX6JFBA(11年車)。2015年5月に記録。
狭隘路線向けとして在籍するマイクロバスサイズの乗合車。画像の車両はバスでいうところの小判ナンバー登録の日野RX。中扉には車椅子対応のリフトを装備しています。




社番:11.SDG-HX9JLBE(13年車)。2015年5月に記録。
いまのところ1台のみ在籍する日野HX。京都バスは路線環境からワンステップ車を標準採用しており、ノンステップ車は少数派です。

<京福バス>
  

福井22か1525.U-RJ3HJAA(95年車)。2015年4月に記録。
続いては京福バスの車両画像。京福バスの一般乗合車は三菱ふそう車と日野車を中心に、国内4メーカー+トヨタ車が在籍。低床車導入まで前後扉車を標準採用していました。
運用車両は中型メインで、画像の日野RJは古参格となるU規制車。行先表示はLEDに改造されましたが、系統番号部のみカラー方向幕で残した折衷タイプとなっています。また、首都圏では江ノ電バスで見られる左折ウィンカーと連動したベルを装備しています。




福井22か1573.KC-MK219J(96年車)。2015年4月に記録。
こちらは三菱ふそうMKツーステップ車。この頃の車両は後面に行先表示を設置していませんでした。



福井200か23.KK-RM252GAN(00年車)。2015年4月に記録。
中型ノンステップ車導入でUD車が登場。00年導入車は西工スペースランナー顔のRMでノンステップバスオリジナル塗装で登場。

      

福井200か229.KK-RM252GAN(03年車)。2015年4月に記録。
00年「以後の新車は中型ノンステップバスと日野リエッセに集約 」された京福バス。02年導入のRMノンステップ増備車からフロントガラス2枚のB-Ⅰ型96MCボディとなりますが、中扉グライドスライドスライド仕様は03年まで継続採用。



福井200か337.PB-HR7JHAE(05年車)。2015年4月に記録
05年はRMのほか、9mサイズの日野HRも導入。



福井200か414.PDG-KR234J2(07年車)。2015年4月に記録。
日野HR9mサイズ販売終了により、07年から1つ目ヘッドライトのKRを導入。




福井200か587.PDG-KR234J2(10年車)。2015年4月に記録
10年導入車から特徴であった系統幕併用の前面行先表示を中止し、標準的な全面LED行先表示に変更されました。




福井200か766.SKG-LR290J1(14年車)。2015年4月に記録
13年には京福バス初のいすゞ車 」となる中型ノンステップ車を導入。画像の車両は翌14年導入の増備車で、あわら市が舞台のひとつとなっている漫画・アニメ「ちはやふる」のラッピング車となっています。

     

福井22か1567.KC-MP217K(96年車)。2015年4月に記録。
続いて大型車。自社発注の大型車は代替で数を減らしていますが、画像のエアロスターM顔の三菱ふそうMPなどが在籍しています。自社発注のMPではこのほか、エアサス・ワンロマ仕様のエアロスターKが残り1台在籍していることが分かりました。



福井200か493.U-MP618M(95年車)。2015年4月に記録。
数を減らしているのはあくまでも自社発注の大型車。新車は中型車に絞り、大型車は移籍車を導入して代替を進め、「幹線系統やスクール輸送などに使用 」されています。画像の前後扉仕様のエアロスターMは京阪宇治交通からの移籍車。



福井200か600.KC-HU2MLCA(98年車)。2015年4月に記録。
前後扉仕様の移籍事例は全国的に少ないですが、京福バスでは既存車と同じということもあり積極的に導入しています。大阪市交通局から移籍の日野HU純正ボディ車。さすがに巻き込み防止の後輪タイヤカバーは取り外しています。




福井200か684.KC-MP317M(98年車)。2015年4月に記録。
前後扉のみというわけではなく、台数が確保できれば前中扉車も導入する模様。神奈川中央交通からの三菱ふそうMPツーステップ車。前面運賃支払表示窓や側面の乗降幕など撤去せず、ほぼ神奈中時代のままで運行中。画像の車両は福井の景勝地「東尋坊」と特産物の「越前がに」を大きくアピール。

   

福井200か709.KC-HT2MMCA(99年車)。2015年4月に記録。
移籍事例が本当に少ない西工ボディの前後扉車も結構な台数移籍しています。西工B-Ⅱ型96MCの日野HTは阪急バスからの移籍車。
これらの移籍車導入で2009年刊行のバスマガジンで掲載されていた、鉄道代行輸送用のためかき集められた大型路線車の一部や京都バスからの富士ボディ日野車移籍車が代替となった模様。




福井200か761.KL-UA452KAN(02年車)。2015年4月に記録。
大型移籍車はツーステップ車ばかりのなか、登場したのが富士新7EボディのUAノンステップ車。東急バスからの移籍車。

       

福井200か230.KK-RX4JFEA(03年車)。2015年4月に記録。
小型車として日野RXが在籍。中扉部にリフトを装備しています。




福井200か512.KC-RX4JFAA(96年車)。2015年4月に記録。
こちらの日野RXは横浜市交通局からの移籍車。記録時は期間限定で運行している「観光周遊バス さくら号」専用車となっており、福井市立郷土歴史博物館で開催していた「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」にちなんで登場キャラクターを全面にラッピングしていました。




福井200か141.KK-HR1JEEE(01年車)。2015年4月に記録。
京福バスはコミュニティバスの運行受託も行っています。画像の観光顔の日野HR7mサイズは福井市街地を循環する「すまいる」専用車です。




福井200か580.KC-MJ218F(98年車)。2015年4月に記録。
7mサイズの車両といえば、名古屋市交通局からの三菱ふそうMJ移籍車が2台在籍しています。

      

福井200か286.KL-MS86MP(05年車)。2015年4月に記録。
都市間高速バスは東京・名古屋・大阪の3都市への路線を運行。塗装は「2008年に一新され、福井県を全国に発信する目的で、福井出身の書家による書作品をボディいっぱいにデザインしたラッピングを施した「SYOINGバス」 」となっています。デザインされた書は路線毎に異なり、大阪線は「愛」となっています。



福井200か662.QPG-RU1ESBA(12年車)。2015年4月に記録。
東京線は「夢」。日野セレガで3列シート夜行仕様のハイデッカー。



福井200か708.QRG-MS96VP(13年車)。2015年4月に記録。
大阪線用に導入した屋根上直結冷房仕様の三菱ふそうエアロエース。



福井22か1560.KC-RU3FSCB(96年車)。2015年4月に記録。
貸切バス事業も展開し、大型車から小型車までラインナップしています。画像の車両は自社発注の日野セレガFD。京福バス所属の大型貸切車はこのあたりの車両が古参格となるようで、この日は三国競艇場への直行バスとなっていました。




福井22い357.KC-MJ629F(97年車)。2015年4月に記録。
7mサイズの小型貸切車では人気の三菱ふそうMJも在籍しています。

<京福リムジンバス>


福井22か1575.KC-MS815S(96年車)。2015年4月に記録。
京福リムジンバスは「貸切バス事業の石川県下への拡大に伴い、2004(平成16)年4月に100%出資の子会社 」として誕生した事業者で、本社は石川県加賀市にあります。2006年に福井駅と小松空港を結ぶ路線と福井駅と永平寺を結ぶ「特急永平寺ライナー」が京福バスから移管され、福井県の丸岡に営業所を開設。福井ナンバーの車両も在籍するようになります。
まずは京福バスから移籍したスタンダードデッカーの三菱ふそうエアロバス。



福井22か1506.U-MS826P(95年車)。2015年4月に記録。
特急永平寺ライナー運用車両は高速車同様の「SYOINGバス」へ変更され、「道」となっています。ただ、画像のように特急永平寺ライナー以外の運用にも入るようです。

  

福井200か771.U-RU2FTAB(93年車)。2015年4月に記録。
特急永平寺ライナーには逆に貸切塗装の車両が運用に入ることも。側面引違窓と微妙にチープな造りの画像の日野セレガFDは「小豆島バスから香相互観光バスを経て移籍した53人乗りの貸切転用高速車 」とのこと。

<ケイカン交通>


福井200か560.PKG-RU1ESAA(10年車)。2015年4月に記録。
傍系会社のケイカン交通は、貸切バスも営業していた京福観光タクシーが1986年に改称した事業者。在籍車両の「半数以上が契約輸送用の中小型車 」ということですが、画像の車両のように日野セレガハイデッカーも在籍しています。

次作の刊行予定事業者は「東武バス・東野バス」。



社番:5114.2015年4月に記録。
東武バスとセットとなるのが朝日自動車ではなく東野バスとは。両事業者とも東武グループに属するとはいえ、東武鉄道直営時代に一部路線の肩代わりをした程度の関係性という印象。以前に比べて特段の関係があるのか、それとも掲載可能な車両台数だからなのか・・・。なんにせよ今度は那須方面へ出かけなければならんのか・・・。
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コメント
無題
車両写真は都営に比べればマシになりましたが…。車両写真はネットで見てねということなのでしょうか。

東武・朝日だと以前2分冊になったことがあるので、国際・山交の例に習って資本系列が同じ事業者でまとめて1冊にしたいんでしょうね。

東野の社史などあまり読めるものではありませんから、歴史編に期待です。
【2015/05/28 08:31】 NAME[dai] WEBLINK[] EDIT[]
Re:
コメントありがとうございます。

>車両写真はネットで見てねということなのでしょうか。

それを言ったらおしまいな気が・・・。

>東野の社史などあまり読めるものではありませんから、歴史編に期待です。

たしかに。個人的には1980年代から90年代にかけて移籍車を数年で廃車していた
理由についても知りたいところです。
【2015/05/29 09:36】
無題
ただ、車両写真はネット向きの素材なんですよね。同社ホームページによれば、リア側の写真も撮ってはいるようなので、紙媒体の補完としての電子書籍的な展開は考えていただきたいものです。

カクカク以前に、ボディカラーの都合&西日本の事業者だからか窓回りが真っ黒で、白黒ページの限界を感じた今作でした。
【2015/06/02 08:24】 NAME[dai] WEBLINK[] EDIT[]
Re:
>紙媒体の補完としての電子書籍的な展開は考えていただきたいものです。

電子書籍化で車両編はフルカラー&リヤ側掲載というのはアリですね。
絶版となっている初代シリーズもあわせて復活なんてことになれば、なおよろしなんですが。
あくまでも妄想の世界ですね。
【2015/06/03 12:06】


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