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月末にバスマガジン・バスラマ最新号の感想めいたものを書いている拙ブログですが、やはり今月も月内に書き終えることが出来ず。とはいえ感想めいたもので月末を締めくくりたい、そんなわけでバスに関する書籍を買ったら、感想めいたものをブログに書くシリーズでございます。

 

今回はマイナビ出版から5月に刊行となった加藤佳一著『東京の路線バスのすべて』です。 
本書は東京を中心とした首都圏のバス事情を、歴史・事業者紹介・乗車記の3章構成で紹介しています。著者はBJハンドブックシリーズを中心に手がけているだけあって、安定した内容です。画像は本文と特に関係なく、東京の路線バスというだけで東京駅丸の内口の風景。高速バス乗り場が整備された八重洲口だけでなく、丸の内口も駅前整備で様子がだいぶ変わりました。

以下、各章の内容を簡単にまとめていきます。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分となります。


まず巻頭にはカラーページで沿線風景、最新車両や過去の車両、リバイバルカラーなどを取り上げています。もちろんカラーで紹介されているのは一部の事業者の一部の車両だけですが、小生的に東洋バスの旧塗装5Eが掲載されるマニアックさに脱帽しました。
 


 
社番:D21514.2017年4月に記録。
リバイバルカラーの事例として、京王電鉄バスグループ、東急バス、都営バスに在籍する一部のリバイバルカラー車を掲載しています。ここでは京王電鉄バスグループのリバイバルカラー車で「2015(平成27)年にも増備している 」と紹介された日野KV画像を並べておきます。ちなみに、京王電鉄バスグループが2015年11月19日に発表した資料によれば「1970年代から80年代にかけて運行していた高速バス車両を再現 」したとのこと。この塗装デザインは帯色を変えて京王自動車にも使われているのでなじみはありますが、さすがに高速バスは記憶にないですね。

第1章は「東京の路線バス100年のあゆみ」と題し、各年代ごとに東京の路線バス網の展開を中心にまとめています。BJハンドブックシリーズ各巻歴史編を参考文献としているだけあって、事業者横断的なダイジェストという感じです。

第2章は本書のメインとなる「首都圏路線バス事業者オールガイド」。「各都県のバス協会に加盟する路線バス事業者をカタログ的に掲載 」した力作で、それぞれの事業者の沿革・路線バス台数・在籍車両の主なメーカーについてまとめています。これまで首都圏のバス事業者をまとめて紹介した書籍といえば、2008年に交通新聞社から刊行された『トラベルムック 鉄道ダイヤ情報プレミアム バス新型車両コレクション 東京・神奈川・千葉・埼玉』がありましたが、あくまでも新型車両がメインでした。本書は伊豆諸島で運行している大島旅客自動車や八丈町・三宅村をはじめ、規制緩和後に路線バスへ参入した小規模事業者も沿革などを最低1ページ割いて紹介しています。バスファンなら最低限知っておきたい首都圏バス事業者の基礎知識となる1冊となるのではないでしょうか。

とはいえ、あくまでも掲載事業者は「各都県のバス協会に加盟する路線バス事業者 」。このため東村山や小平に路線バスを展開する銀河鉄道はバス協会未加盟ということで、掲載がありません。まあ銀河鉄道は「乗合バスルート案内」でも同じ理由で掲載が無いので仕方ないのかもしれません。また、「お台場レインボーバス」を運行するケイエム観光バスも掲載がありませんが、「お台場レインボーバス」がコミュニティバスと厳密に区別したためなのかもしれません。



熊谷200か1439.2017年4月に記録。
おそらく単純な掲載モレと思われるのが、平成エンタープライズ。規制緩和により急成長した事業者で、埼玉県の羽生や春日部で大規模商業施設と最寄り駅を結ぶ路線バスも運行しています。画像はイオンモール羽生線で運用に入る現行モデルの日野KV。路線バスは移籍車でスタートしましたが、近年は新車を導入し代替を進めています。

第3章は「東京の路線バスに乗る」と題した乗車記。「都内10事業者の路線に乗車し、車窓や沿線の様子、利用者の状況などを紹介 」した内容で、都内10事業者の中に三宅村営バスが取り上げられているのがポイントです。

本書は結構な分量の第2章もあり、なかなか読み応えのある1冊でした。ぜひ東京だけでなく、続刊として関西圏、中京圏・・・といった具合にシリーズ展開していってほしいものです。もっとも、統一したフォーマットでバス事業者をまとめたガイド本になったであろう、デアゴスティーニ「週刊 日本のバス」は結局全国販売にならず休刊(コメントでいただいた公式サイトをアクセスしたところ10号まで出た模様)となってしまったので、商業ベースになるのは東京くらいかもしれませんが。本書は案外「週刊 日本のバス」向けに書き溜めていたものをうまく活用したのかもしれません、もちろん勝手な妄想ですよ。
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